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行政

運転免許取消処分取消請求事件

判決データ

事件番号
平成29行ウ584
事件名
運転免許取消処分取消請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年2月20日

AI概要

【事案の概要】 本件は、個人タクシー運転手である原告が、東京都公安委員会から運転免許を取り消す処分を受けたことに対し、その取消しを求めた事案である。 原告は、平成28年6月21日夜、普通自動車を運転して走行中、前方の普通自動二輪車との間で接触事故(第1事故)を起こした。その際、原告が車両を停止させると、自動二輪車の運転者Aが運転席側に駆け寄り、ドアミラーを叩いて鏡部分を外れさせ、さらにドアガラスを何度も強く叩くなどの行動に出た。恐怖を感じた原告は、その場から逃走したが、Aは執拗に原告車両を追跡した。 原告は逃走中、交差点を左折しようとした際、前方に停止中の左折車両があったため、その右側方から追い越そうとハンドルを右に切ったところ、追跡してきたAが原告車両を停止させようと進路上に自動二輪車を停めたため、これに衝突する交通事故を起こした(本件交通事故)。Aは全治約1週間の腰部挫傷等の傷害を負ったが、衝突後も原告車両に走り寄ってきたため、原告は再び現場から立ち去り、約15分後に警察署に出頭して事故を申告した。 東京都公安委員会は、原告に道路交通法72条1項前段の救護義務違反があったとして、同法103条2項4号に基づき運転免許を取り消し、3年間の欠格期間を指定する処分(本件処分)を行った。なお、刑事事件は不起訴処分となり、Aとの間でも示談が成立している。 【争点】 本件の主要な争点は、原告に道路交通法72条1項前段の救護義務違反が成立するか、すなわち、(1)原告がAの負傷を未必的に認識していたか、(2)仮に認識があったとしても、Aからの暴行を避けるために現場を離れた原告の行為が救護義務違反を構成するか、である。 【判旨】 東京地方裁判所は、原告の請求を認容し、本件処分を取り消した。 まず負傷の認識については、衝突の態様、自動二輪車が転倒したこと、原告が取調べで「バイクの運転手が怪我をしていると思いました」と供述していたこと等を踏まえ、原告はAが軽傷を負った可能性があるとの未必的認識を持っていたと認定した。 しかし、救護義務違反の成否については、負傷者であっても救護を望まず、かえって運転者に危害を加えようとしている場合には、軽傷の被害者が医師の診療を拒絶した等の場合に準じて救護の措置義務は解除されると判示した。本件では、第1事故の際のAによるドアミラー・ドアガラスを叩く暴行、原告への執拗な追跡、本件交通事故後も原告車両の運転席に走り寄ってきた行動等からすれば、Aは救護を望むどころか原告に危害を加えようとしていたと認められ、救護の措置義務は解除されていたと判断した。したがって、原告が自己の身の安全を考慮して現場を立ち去った行為は救護義務違反を構成しないとして、本件処分を違法と認め取り消した。 本判決は、被害者が加害者に対して攻撃的態度を示している特殊な事案において、救護義務の解除を認めた点で実務上意義があり、機械的な点数制運用に歯止めをかける判断として注目される。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。