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行政

税理士懲戒処分取消|損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
平成30行コ105
事件名
税理士懲戒処分取消|損害賠償請求控訴事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2019年2月20日
裁判官
木納敏和森崎英二安田大二郎

AI概要

【事案の概要】 税理士業を営む控訴人は、神戸市灘区所在のマンション(本件マンション)を平成23年8月に売却し、平成23年分の所得税確定申告において、租税特別措置法35条に基づく居住用財産の譲渡所得の特別控除(3000万円特別控除)を適用して課税長期譲渡所得金額を0円として申告した。同特別控除は、自己が主として居住の用に供している家屋の譲渡について認められるもので、適用を受けるには住民票の写しの添付が必要である。控訴人は、神戸市東灘区に本件戸建も所有しており、本件マンションを譲渡する直前の平成23年8月2日に、住民基本台帳上の住所を本件戸建から本件マンションに異動させ、マンション所在地記載の住民票の写しを確定申告書に添付していた。財務大臣は、控訴人は本件マンションを主としてその居住の用に供していなかったにもかかわらず、意図的に住所を異動させて特別控除の適用を受け、所得金額を1511万0114円圧縮して申告したものであり、この行為は税理士法37条(信用失墜行為の禁止)に違反し同法46条の懲戒事由に該当するとして、平成27年6月9日付けで「税理士業務の停止3月」の懲戒処分(本件処分)を行った。控訴人は、本件処分の取消し(第一事件)と、違法な処分により名誉等が侵害されたとして国家賠償法1条1項に基づき慰謝料等220万円の支払(第二事件)を求めて提訴した。原審は、業務停止期間が既に経過していることから第一事件は訴えの利益を欠くとして却下し、第二事件を棄却した。 【争点】 争点は、(1)本件マンションが控訴人の「主として居住の用に供している家屋」に該当するか、(2)控訴人が事実を仮装して特別控除を適用する意図的な不正行為を行ったといえるか、の2点である。控訴人は、本件マンションは老後のためバリアフリー構造を備えて購入したものであり、入居目的や家屋の構造・設備から主たる住居に該当すると認識していたと主張した。 【判旨】 本判決は控訴を棄却した。大阪高裁は、控訴人が平成15年から平成23年までの間、本件戸建を日常的に利用して生活し、郵便物も全て本件戸建に届いていたこと、住民票上の住所・運転免許証・税理士及び公認会計士の登録上の住所をいずれも本件戸建としていたこと、平成20年以降は週末に本件マンションで過ごす機会も減少していたことから、本件戸建こそが控訴人の主たる生活の拠点であったと認定した。控訴人自身、大阪国税局財務事務官の質問応答において、本件マンションは仕事や飲酒で帰宅が遅くなった際に寝泊りするセカンドハウスとして使用していた、元気で働けるうちは本拠は本件戸建であると思っていたと回答していた。裁判所は、公的・社会生活上表示している住所と主たる生活の拠点は一致するのが通常であり、居住用家屋を複数所有する場合でも異ならないとし、本件マンションの購入目的がバリアフリー等を備えた老後のためであったとしても、その後実際にはセカンドハウス以上の使い方をしていなかった以上、主たる住居該当性の判断を左右しないと判示した。また、約40年にわたり税理士業務に携わってきた控訴人は、住民票の異動を行わなければ特別控除の適用を受けられないことを十分予期しており、譲渡直前にあえて住民票を異動させて居住実態を反映しない住民票の写しを添付した行為は、事実を仮装したものと認められると結論づけ、本件処分は適法であり国家賠償法上も違法性は認められないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。