都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3141 件の口コミ
知財

商標権侵害差止等請求控訴事件

判決データ

事件番号
平成30ネ2025
事件名
商標権侵害差止等請求控訴事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2019年2月21日
裁判官
山田陽三中尾彰三井教匡

AI概要

【事案の概要】 本件は、画像処理用LED照明装置の製造販売を手掛ける控訴人(一審原告)が、同業の被控訴人(一審被告)に対し、被控訴人の商品カタログや型式名に用いられている標章が控訴人の保有する登録商標と類似しており商標権を侵害するとして、商標法36条1項・2項に基づく使用差止め、商品及び関連広告物の廃棄、ウェブサイトからの削除、並びに民法709条・商標法38条2項・3項に基づく損害賠償、民法703条に基づく不当利得返還を求めた事案の控訴審である。控訴人は、検査・観察用途の照明機器分野で国内トップシェアを有する会社であり、「LDR」「LDL」「LFR」「LFL」「LFV」等で始まる複数の登録商標(本件商標2)及び、カタログ表紙等に付した本件商標1を保有する。被控訴人は、自社が製造販売する画像処理用LED照明装置の型式名の一部に、本件商標2と同一の文字列を含む被告標章2を使用し、また平成27年版カタログの表紙・裏表紙に被告標章1を付していた。原審大阪地裁は、被告標章1による本件商標1侵害の一部を認め、差止めと合計148万7377円余の不当利得及び損害賠償を命じたが、被告標章2の使用については商標的使用に当たらないとして本件商標2侵害の成立を否定した。控訴人はこれを不服として控訴し、被告標章2の商標的使用性、本件商標1侵害に基づく損害額の算定基礎及び料率を争った。 【争点】 主要な争点は、被告標章2が商標として使用されているといえるか(商標法26条1項6号の商標的使用)、被告標章1を使用したことによる控訴人の損害額ないし不当利得額の算定、とりわけ使用料相当額の料率である。控訴人は、被告標章2が商品の型式名の一部として使われていても商標的使用は否定されないと主張し、また本件商標1の使用料相当額は売上高の3%を下らないと主張した。 【判旨】 大阪高裁は、被告標章2については、極めて多数の型式が存する被告商品の中で基本となる型式、発光色、寸法等を正確に発注・納品するための型式名の一部として用いられているにとどまり、商品の出所を表示したり顧客を吸引する機能を果たしていないと認定した。被控訴人の現行カタログやウェブサイトでは被告標章2が直接表示されず、仕様一覧表や価格表中の型式名の一部として掲載されるにとどまっていること、需要者は特定の機能や性能を検討して商品を選択するのが通常であることから、商標的使用に当たらないと判断し、本件商標2に係る請求をいずれも棄却した。他方、被告標章1については商標権侵害の成立を認めたうえで、「照明の解決」という意味内容は被告商品の特長を直接表すもので一定の顧客吸引力はあるが常識的な発想の範囲内であること、画像処理用LED照明装置は一定期間の検討を経て購入される産業用商品でカタログ文言が購入判断に強く影響するとは考えにくいこと、被告標章1が平成27年版カタログに用いられたのみで価格表・ウェブサイト・商品自体には付されていないことを考慮し、使用料相当額を売上高の0.2%と認定した。これに基づき算定の基礎となる売上高15億5598万5078円の0.2%である合計311万1970円(不当利得60万3831円+損害賠償250万8139円)及びこれに対する遅延損害金の支払を命じ、原判決の認容額を増額変更した。本判決は、型式名の一部として用いられる記号的標章の商標的使用性の判断枠組みと、産業用BtoB商品における使用料相当額の料率認定の一例として実務上参考になる。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。