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下級裁

殺人,窃盗

判決データ

事件番号
平成30わ787
事件名
殺人,窃盗
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2019年2月26日

AI概要

【事案の概要】 被告人は、かつて交際していた被害者(当時21歳)との間に子をもうけたものの、出産時に少年院に入院中で疎遠となり、その後被害者が別の男性と交際するようになった後も、相談相手として頻繁に会う関係を続けていた。平成22年12月18日頃から19日頃にかけて、被告人方において、被害者が交際相手とのメール内容を悲観して過呼吸となり、「殺して」「殺してほしい」などと発言したことを受け、被告人は被害者の頸部を手で絞めて殺害した。本件はその約8年後に発覚し起訴された。 あわせて、被告人はアルバイト先のガソリンスタンドや飲食店で合計約6万円余の現金を窃取し、また書店でコミック本3冊を万引きするなど、計5件の窃盗も行っていた。本件は、これら殺人(嘱託殺人)と窃盗を併合した事案である。 【争点】 殺害行為について検察官は殺人罪の成立を主張したのに対し、弁護人は、被害者から真意に基づく殺害の嘱託があったか、少なくとも被告人は真意に基づく嘱託と誤信したのであるから、嘱託殺人罪(刑法202条後段)が成立するにとどまると主張した。したがって争点は、被害者による殺害の嘱託が真意に基づくものであったか、また、真意に基づく嘱託があったと被告人が誤信していたか(事実の錯誤の有無)である。嘱託殺人罪は、被害者の真意に基づく明示の嘱託を要件とし、通常の殺人罪より法定刑が大きく減軽される類型であり、両者の区別は量刑に決定的な影響を及ぼす。 【判旨(量刑)】 裁判所は、まず被害者が当時置かれていた状況について、交際相手との関係継続を望み、区役所への転居相談や年賀状の送付など今後の生活を前提とした行動をとっていたことなどからすると、事件当日時点で直ちに死を望むほどの精神状態にはなかったと認定し、被害者の殺害嘱託は真意に基づくものとはいえないと判断した。 もっとも、被告人は当時、被害者の相談役として長期間接しつつも、被害者のmixiへの「死にたい」等の書き込みを知らず、また自身も抑うつ状態にあり物事を悲観的に捉えやすい状況下にあったこと、被害者を好意的に思い殺害の動機が乏しかったこと、被害者が抵抗した形跡がないことなどからすれば、被告人が嘱託を真意と誤信したまま犯行に及んだ可能性が合理的疑いとして残るとして、殺人の故意は認められず、嘱託殺人罪の限度で故意を認定した。 量刑上は、時間をかけて確認せず短絡的に生命を奪った軽率性と、若い被害者の生命が失われた重大な結果を重視する一方、被告人が虐待家庭で育ち抑うつ状態にあった事情、周囲に助けを求め難い環境にあったこと、窃盗5件も併せた犯情全体を考慮した。求刑懲役15年に対し、裁判所は被告人を懲役5年6月に処し、未決勾留日数中240日をその刑に算入した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。