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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
平成30行ケ10136
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2019年2月28日
裁判官
大鷹一郎山門優筈井卓矢

AI概要

【事案の概要】 本件は、商標登録第5825232号の商標(第37類「コンクリートスラブ・床・道路・舗装等の建造物の修理工事・リフティング工事・再ならし工事・再支持工事、土木一式工事、コンクリートの工事」を指定役務とする商標。以下「本件商標」という。)について、原告らが商標登録無効審判を請求したものの、特許庁が「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決をしたことから、原告が当該審決の取消しを求めた事案である。 本件商標の商標権者である被告は、かつてメインマーク社(設立時商号「メインマーク・ジャパン株式会社」)の代表取締役を務めていたが、平成15年に退任してアップコン株式会社を設立した。その後、メインマーク社は平成27年7月1日に「メインマーク株式会社」へ商号変更し、被告はそのわずか56日後の同年8月25日に本件商標の登録出願をした。両社はいずれもウレタン樹脂注入による地盤沈下修復工事を主業とする競業関係にある。 原告は、Mainmarkグループのオーナーであり、同グループが使用する「mainmark」の欧文字からなる商標(引用商標2)が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、ニュージーランドの建設業界関係者の間で周知であったと主張した。また、被告が競業他社排除の目的で出願したとして、商標法4条1項19号(他人の業務を表示するものとして外国で広く認識されている商標と同一・類似の商標を不正の目的で使用する場合の不登録事由)該当性を主張した。 【争点】 引用商標2がニュージーランドにおいて原告グループの業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたか、本件商標が商標法4条1項19号に該当するかが争点である。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原告の請求を棄却した。 裁判所は、商標法4条1項19号該当性を判断するには、引用商標2が実際に原告グループの業務に係る役務に使用された結果、自他役務識別機能を獲得し、ニュージーランドの需要者の間に広く認識されるに至ったことが必要であり、これはグループ自体が周知であったかとは別個の問題であると指摘した。 その上で、原告が提出した売上高一覧表は作成日付も作成経緯も不明で、依拠した原資料も明らかでなく、通常業務として作成された会計資料とは認められず信用性が低いこと、震災復旧工事の受賞実績やアメリカ合衆国の業界誌・ニュージーランド雑誌の記事はあるものの、引用商標2がニュージーランドにおいて具体的にどのように使用されていたのかを示す証拠が存在しないことを認定した。 そして、グループの知名度や工事実績と、商標そのものの需要者への浸透とは区別されるべきであり、本件では引用商標2の具体的使用態様が不明である以上、同商標が需要者の間に広く認識されていたと認めることはできないと判断した。したがって、被告の不正の目的の有無について判断するまでもなく、本件商標は商標法4条1項19号に該当しないとして、審決の判断に誤りはないと結論づけた。 本判決は、外国周知商標に基づく無効審判において、企業グループの知名度と商標自体の周知性を峻別し、具体的な使用態様を示す証拠の重要性を明確にした点に実務的意義がある。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。