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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
平成30行ケ10141
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2019年3月7日
裁判官
森義之森岡礼子古庄研

AI概要

【事案の概要】 本件は、商標登録無効審判請求に対する不成立審決の取消訴訟である。被告(カラーズ株式会社)は、第3類「化粧品、せっけん類、香料、薫料、歯磨き」を指定商品として「BULK AAA」(標準文字)の商標登録(本件商標)を保有している。これに対し、メンズコスメブランド「BULK HOMME(バルクオム)」を展開する原告(株式会社バルクオム)が、自社の登録商標「BULK HOMME」(引用商標2)等と類似するとして商標登録無効審判を請求したところ、特許庁は請求不成立の審決をしたため、原告が審決取消しを求めて提訴した。被告商品はマツモトキヨシのプライベートブランド「BulkAAA」として販売されていた経緯がある。 【争点】 本件商標「BULK AAA」と引用商標2「BULK HOMME」の類否判断、とりわけ両商標の要部をどう把握するかが中心的争点である。具体的には、(1)本件商標中の「BULK」部分を要部として抽出できるか(「AAA」が識別力のない品質表示にすぎないか)、(2)引用商標2中の「BULK」部分を要部として抽出できるか(「HOMME」が男性用を示す識別力の弱い語か)、(3)化粧品分野で「BULK」が「中身」を意味する一般語として使用され識別力を欠くか、が問題となった。 【判旨】 知財高裁は審決を取り消し、原告請求を認容した。結合商標の類否判断について、構成部分の一部が出所識別標識として強く支配的な印象を与える場合等にはその部分を抽出して対比することが許されるとの判断枠組み(最判平成20年9月8日判時2021号92頁の法理)を前提に、本件商標については、「BULK」と「AAA」の間に1文字分の空白があり結合商標と解されること、「BULK」は「船舶のばら積み貨物」等を意味する英単語として知られるにとどまり、化粧品製造業界では「中身」を意味する語として使用されているものの、査定日当時、一般消費者を含む取引者・需要者にそのような意味で広く知られていたとは認められないこと、他方「AAA」は信用格付けの最高位を表す記号として広く知られ、CSR評価やセキュリティ格付等にも用いられる等、最上位または優良な評価を意味する表示として認識されていたことを認定し、「BULK」部分が出所識別標識として強く支配的な印象を与えると判断した。引用商標2についても、上段の「BULKHOMME」が下段部分に比し支配的印象を与えるうえ、「HOMME」はフランス語で「男性」を意味し化粧品分野で男性用商品を示す語として知られていること、「BULK」が「HOMME」より約2倍の太字で記載されていることから、「BULK」部分が要部と認められるとした。両商標の要部はいずれも「BULK」であり、外観は類似し観念・称呼は一致するから両商標は類似し、指定商品も類似するため、本件商標は商標法4条1項11号に該当し登録を受けられないと結論づけた。 本判決は、結合商標における要部抽出の判断において、各構成要素の意味内容・識別力・表示態様を丁寧に吟味した事例として実務上参考になる。特に「AAA」のような評価記号や「HOMME」のような属性表示語を付加した商標について、中核となる造語部分を要部として抽出する余地を認めた点に意義がある。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。