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下級裁

(事件名なし)

判決データ

事件番号
平成30ネ70
事件名
(事件名なし)
裁判所
福岡高等裁判所
裁判年月日
2019年3月7日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
大久保正道本多智子神谷厚毅
原審裁判所
那覇地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、アジア太平洋戦争中に南洋群島及びフィリピン諸島で行われた戦闘行為(南洋戦)の被害者又はその遺族である控訴人らが、国(被控訴人)に対し、謝罪文の交付・官報掲載と、1人当たり慰謝料1000万円及び弁護士費用100万円の合計1100万円の支払を求めた事案の控訴審である。控訴人らは、乗船した美山丸が魚雷攻撃を受けて船底層の一般民間人室に被害が集中したこと等の体験を踏まえ、次の3つを主張した。①主位的請求として、旧日本軍の戦闘行為等は国民保護義務に違反する不法行為に当たるとして、民法709条、715条、723条に基づく責任、②第一次予備的請求として、条理及び憲法13条、14条1項を根拠とする公法上の危険責任、③第二次予備的請求として、被害救済の立法を怠った国会議員の立法不作為が国家賠償法1条1項の違法に当たるとする責任である。原審(福岡地裁那覇支部)は請求をいずれも棄却したため、控訴人らが控訴した。 【争点】 争点は、(1)国賠法施行前の旧日本軍の戦闘行為について、国家無答責の法理の適用が条理により制限され、民法が適用又は類推適用されるか、(2)条理や憲法13条、14条1項を根拠に公法上の危険責任を認め得るか、(3)戦闘参加者は援護法で補償される一方、南洋戦の一般民間戦争被害者を救済する立法をしない不作為が国賠法上違法となるかの3点である。 【判旨】 控訴棄却。裁判所は、遅くとも昭和18年までには国家の権力的作用について民法上の不法行為責任を否定する一般法理(国家無答責の法理)が大審院判例により確立されていたとし、昭和18年以降の南洋戦における加害行為に民法を適用又は類推適用する法的論拠は存在しないと判示した。正義公平の理念や条理を根拠に責任を認めることは、日本国憲法及び国賠法の遡及適用を認めるに等しく、国賠法附則6条に反するため許されない。最高裁昭和25年4月11日第三小法廷判決の趣旨も、国の権力的作用には民法の適用がない旨を示すものとして本件に射程が及ぶとした。公法上の危険責任についても、権力的作用に国賠法施行前の責任を認める法的根拠とはならないとして排斥。立法不作為についても、戦争遂行に協力した戦闘参加者への補償を援護法で順次拡大してきたこと自体は不合理ではなく、一般民間被害者との差異も不合理な差別には当たらないとして、職務行為基準説の下で違法評価を受ける例外的場合には該当しないと結論付けた。戦争被害受忍論を再確認し、立法による特別補償以外の司法救済の道を事実上閉ざす判断であり、戦後補償訴訟における国家無答責の壁の高さを改めて示す事例として実務的意義を有する。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。