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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成29ワ898
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2019年3月13日

AI概要

【事案の概要】 原告は、平成24年8月、Cに対する暴行の被疑事実で逮捕・勾留され、同年9月に暴行罪で起訴されたものの、平成26年1月に無罪判決を受け、同判決が確定した。無罪判決の理由は、被害を申告したCと目撃者とされたB・Iが虚偽の被害申告を共謀していたというものであり、原告は416日間にわたり身体拘束を受けた後、刑事補償金416万円を受領した。原告は、①警察官が目撃者(A薬剤師)の供述と異なる内容を捜査報告書に記載したこと、②検察官が起訴をしたこと、③警察官が目撃者Bをどう喝したこと、④検察官がBに口止めをしたこと、⑤検察官が裁判所に対しBに幻聴幻覚がある旨の虚偽の釈明をしたこと、⑥検察官が無罪論告等をしなかったこと、⑦検察官が公訴を追行したこと、がいずれも違法であるとして、国家賠償法1条1項に基づき、大阪府と国に対し、慰謝料1584万円の連帯支払等を求めた事案である。 【争点】 各捜査・公判活動の違法性の有無である。特に、虚偽告訴が疑われる事案において公訴提起・公訴追行の違法性判断基準をより厳格に解すべきか、検察官が目撃者の供述変遷等に接した後の公判継続・勾留継続の判断が合理性を欠くかが中心的争点となった。 【判旨】 請求棄却。公訴提起の違法性については、最高裁昭和53年10月20日判決等の判例法理に従い、「検察官が現に収集した証拠資料及び通常要求される捜査を遂行すれば収集し得た証拠資料を総合勘案して合理的な判断過程により被告人を有罪と認めることができる嫌疑があれば違法性を欠く」とし、当該犯罪の嫌疑の端緒が被害者の被害申告である場合や、被害申告が事後的に虚偽と判明した場合であっても、検察官の負う職務上の注意義務は異ならないと判示し、原告の厳格基準論を斥けた。その上で、本件起訴時点ではC・B・Iの供述が核心部分で一致しており、診断書の記載や負傷写真の不存在も直ちに信用性を否定するものではなく、検察官は目撃者聴取・現場捜査等の通常要求される捜査を遂行していたから、有罪の嫌疑があると判断したことに合理性を欠く点はないとした。平成25年1月にBが虚偽申告を告白した以降の公訴追行についても、Bの供述変遷には疑義があり、当初から一貫したIの供述等を総合すれば、なお嫌疑が認められるとした検察官の判断は合理性を欠かないと判断した。A・J薬剤師の供述についても、暴行行為自体を目撃したものではない以上、C・Iの供述の信用性を揺るがすものとはいえないとした。警察官によるBへのどう喝、検察官によるBへの口止め、裁判所への虚偽釈明については、関係者の証言の信用性を対比検討した上でいずれも事実として認められないとし、身体拘束が長期に及んだ事実や無罪判決の確定、刑事補償の受給も、個別の違法性判断を左右しないと結論づけた。本判決は、虚偽告訴を端緒とする冤罪事案においても従前の公訴提起違法性基準を維持した大阪地裁の判断として、捜査機関の職務上の注意義務の外延を考える上で参考となる。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。