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下級裁

(事件名なし)

判決データ

事件番号
平成30う161
事件名
(事件名なし)
裁判所
福岡高等裁判所
裁判年月日
2019年3月13日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
野島秀夫今泉裕登潮海二郎
原審裁判所
長崎地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は,被告人が,知人A(当時65歳)およびその娘B(当時32歳)の頭部を鈍器で複数回殴打するなどして殺害し,犯行の罪証を隠滅するため,A方家屋にガソリン・灯油をまいて放火し全焼させたという殺人および現住建造物等放火被告事件の控訴審判決である。被告人は,自身が経営するQ鉄工所でAから漁船のエンジン換装作業を請け負っていたが,作業が遅れ,壊れたエンジンを載せたまま修理済みであるかのように装っていた経緯があった。原審(第一審)は被告人の犯人性を認めて無期懲役を言い渡したところ,被告人(弁護人)は犯人性を争って事実誤認を,検察官は死刑を選択しなかった点で量刑不当を,それぞれ理由として控訴した。 【争点】 第一に,被告人が本件各犯行の犯人であるか(事実誤認の有無)。現場のガソリン缶への被告人の掌紋付着,被告人使用サンダルの足跡が犯行車両ハスラーのブレーキペダルに印象されていたこと,被告人が犯行直後にバス停へ従業員Fを迎えに呼び出したこと,Q鉄工所押収の軍手へのAの血液付着,被告人による「焼死」「ルミノール反応 消し方」のインターネット検索履歴といった間接事実の総合評価により,犯人性が合理的疑いを超えて立証されているかが争点となった。第二に,量刑として無期懲役が軽きに失し死刑が相当か。A殺害の計画性,およびBとは面識のない被告人がBをも殺害した動機と犯行の計画性・突発性の評価が主たる論点となった。 【判旨(量刑)】 福岡高裁は双方の控訴をいずれも棄却した。事実誤認の論旨については,ガソリン缶の掌紋・サンダルの足跡・バス停への呼び出しという各間接事実単独でも強力な推認力を持ち,これに軍手の血液付着,検索履歴を加えた総合評価により,被告人以外の者が犯人であるとすると合理的説明が不可能であるとして,原判決の認定を是認した。量刑不当の論旨についても,A殺害の時間・場所に関する原判決の認定に一部誤りを認めつつ(Q鉄工所で攻撃が行われたと認定変更),Aの顔面に柔らかい鈍体による損傷痕があり,素手の殴打から鈍器使用へ発展した可能性があること,Bについても面識のない家族まで殺害する計画は短絡的で不確定要素が大きく,遺体の傷態様からも素手等の攻撃から硬い鈍体による攻撃へ発展した可能性がうかがえ,突発的犯行の可能性を否定できないと判断した。二名の生命が奪われた結果の重大性,執拗かつ残虐な犯行態様,犯行後の罪証隠滅工作,反省の態度の欠如という重い情状を認めつつも,両殺人とも計画的と断定できないことから,過去の死刑事例との比較において,生命を永遠に奪う極刑の選択が真にやむを得ないとまでは認められず,無期懲役とした原判決の量刑判断は裁量の範囲内にあるとした。本件は,間接事実の総合評価による犯人性認定の枠組みと,永山基準以降の死刑選択における計画性・突発性の評価枠組みを確認した実務上の意義を有する事例である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。