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行政

消費税更正処分等取消請求事件

判決データ

事件番号
平成29行ウ143
事件名
消費税更正処分等取消請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年3月15日

AI概要

【事案の概要】 不動産賃貸業を営む原告(株式会社)は、平成25年6月28日にD(原告の代表取締役)から本件建物を代金7108万5000円(うち消費税等相当額338万5000円)で買い受ける売買契約を締結し、同契約の締結日を消費税法30条1項1号にいう「課税仕入れを行った日」として、本件建物の取得に係る対価の額および登記申請を委任した司法書士への報酬額を、平成25年6月10日から同月30日までを課税期間とする消費税等の確定申告において課税仕入れに係る支払対価の額に算入して仕入税額控除を行った。売買代金の支払、所有権移転登記、引渡し、賃料収受の開始はいずれも翌課税期間である同年7月31日に行われている。 西税務署長は、本件建物の取得に係る課税仕入れを行った日は引渡しを受けた同年7月31日であるとして、控除対象仕入税額を減額する更正処分および過少申告加算税の賦課決定処分を行い、これに伴って平成25年6月期から平成27年6月期までの各事業年度分法人税についても欠損金の額を減少させる更正処分を行った。原告がこれらの処分の取消しを求めたのが本件である。 【争点】 主たる争点は、本件資産の譲受けおよび司法書士による登記申請に係る役務の享受について「課税仕入れを行った日」がいずれの課税期間に属するかである。付随的に、消費税法基本通達9-1-13ただし書(土地・建物等については契約の効力発生日を譲渡時期とする処理を認める扱い)の解釈、更正処分の理由提示に不備があるか、信義則違反の有無、および過少申告加算税に関する国税通則法65条4項所定の「正当な理由」の有無が争われた。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、消費税法上の課税仕入れと課税資産の譲渡等は表裏の関係にあり、課税資産の譲渡等の時期は権利(所有権)が現実に移転した時を基準とすべきであるから、課税仕入れの時期も資産に係る権利を取得した時をいうと解するのが相当であると判示した。所得税法・法人税法における権利確定主義は所得課税の前提を異にするため、そのまま消費税に持ち込むことはできないとした。 基本通達9-1-13ただし書については、固定資産の譲渡は同時履行の抗弁権等により引渡時に所有権が移転する場合が多いことを踏まえつつ、契約で別途所有権移転日を定めているときはこれに従う旨を明らかにしたものと解され、契約の効力発生日を一律に「課税仕入れを行った日」とすることを認める趣旨ではないとした。本件売買契約では代金全額の支払と引換えに引渡しおよび移転登記を行う旨が定められ、固定資産税等の負担や収益帰属も引渡日を基準とする合意がされており、現実にも同年7月31日に代金決済・移転登記・抵当権抹消・根抵当権設定・賃貸人変更通知・賃料収受開始が一体として行われている以上、所有権移転は引渡日であると認められる。司法書士への報酬についても、登記申請手続が完了した同日が役務の提供を現実に受けた日に当たる。 理由提示については、更正通知書に売買契約の内容、代金支払時期、移転登記の時期等の具体的事実が摘示され、通達9-1-13本文が適用されたことが容易に推測できるから不備はない。信義則違反は、通達が公的見解を表示したとは評価できないこと、本件は通達本文の適用事案であることから認められない。過少申告加算税の「正当な理由」も、原告の申告は通達および消費税法の解釈・適用を誤ったものにすぎず、納税者の責めに帰せない客観的事情とはいえないとして否定された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。