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最高裁

保有個人情報開示請求事件

判決データ

事件番号
平成29受1908
事件名
保有個人情報開示請求事件
裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
2019年3月18日
裁判種別・結果
判決・破棄自判
裁判官
木澤克之池上政幸小池裕山口厚深山卓也
原審裁判所
広島高等裁判所_岡山支部

AI概要

【事案の概要】 原告(被上告人)は、亡母が被告銀行(上告人)に提出していた印鑑届書の写しの交付を求めた。亡母は生前に普通預金口座を開設し、その際、銀行取引で使用する銀行印の印影のほか、住所・氏名・生年月日等を記載した印鑑届書を銀行に提出していた。亡母の死亡後、その子である原告を含む4名が法定相続人となり、亡母の遺言により原告は当該預金のうち1億円を相続することとされていた。原告は、本件印鑑届書の情報は自分に関する保有個人データに該当するとして、個人情報保護法28条1項(当時)に基づき、銀行に対し写しの交付を求めたものである。第1審は請求を棄却したが、原審はこれを認容したため、銀行が上告受理申立てをした。 【争点】 亡母が銀行に提出した印鑑届書の情報が、相続人である原告に関するものとして個人情報保護法2条1項にいう「個人に関する情報」に該当するか。すなわち、被相続人の生前に被相続人に関する個人情報であった相続財産関連情報が、相続により当然に相続人に関する個人情報となり、相続人が開示請求の主体となり得るかが問われた。 【判旨】 最高裁は原判決を破棄し、原告の請求を棄却した第1審判決を維持した。個人情報保護法は、個人情報の有用性に配慮しつつ個人の権利利益を保護することを目的としており、保有個人データの開示・訂正・利用停止等の請求権を認めているのも、事業者による個人情報の適正な取扱いを確保する趣旨である。かかる趣旨目的に照らせば、ある情報が特定の個人に関する「個人に関する情報」に当たるか否かは、情報の内容と当該個人との関係を個別に検討して判断すべきである。したがって、相続財産に関する情報が被相続人の生前に被相続人の個人情報であったとしても、そのことから直ちに、当該情報が相続財産を承継した相続人等の個人情報に当たることにはならない。本件印鑑届書の銀行印の印影は、亡母が銀行取引に用いるため届け出たものにすぎず、原告が預金契約上の地位を相続したからといって原告の銀行取引に用いられるものではない。その他の記載も原告と銀行との取引に関するものとはいえず、本件印鑑届書の情報は原告に関する「個人に関する情報」には該当しない。 本判決は、個人情報該当性を情報の帰属者との個別具体的関係から判断すべきことを示し、相続による権利承継をもって個人情報の主体が当然に移転するとの考えを明確に否定した点で、金融機関等における相続実務や開示請求対応に重要な指針を与えるものである。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。