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知財

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成29ワ27298
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年3月19日
裁判官
柴田義明安岡美香子大下良仁

AI概要

【事案の概要】 鍵の販売・取付け・修理等を業とする原告会社が、競合する被告会社およびその代表者被告A、原告の元従業員である被告B・被告Cに対し、工具等の持ち出し、違法な引き抜き、営業秘密の不正使用、競業避止義務違反を理由に、連帯して約1億8783万円の損害賠償を求めた事案である。原告は、独自開発したスイッチサムターン対応の開錠工具「グンマジ」を中核技術として保有しており、元従業員6名が半年の間に相次いで被告会社へ転職し、原告所有のキーマシンやグンマジが被告会社車両・倉庫で発見されたことから、共謀による組織的な持ち出し行為があったと主張した。 【争点】 争点は、(1)工具等の持ち出し行為および被告らの共謀の有無、(2)違法な引き抜き行為の成否、(3)グンマジの開錠方法・構造等が不正競争防止法上の営業秘密に該当するか、(4)被告B・Cの競業避止義務違反の有無、(5)被告会社の責任原因、(6)損害額の6点である。特に、原告が本件講座で受講生にグンマジの開錠方法を教え、受講生・卒業生に同工具を販売していた事実が秘密管理性・非公知性を否定するかが核心的な論点となった。 【判旨】 東京地裁は請求を一部認容し、被告会社に対し138万6000円の支払を命じた。まず、原告所有のキーマシン2台とグンマジ2台が本件元従業員の誰かによって持ち出され被告会社の業務に使用された事実は認めたが、具体的に被告B・Cが持ち出したと認めるに足りる証拠はなく、被告Aとの共謀も否定した。違法な引き抜きについても、自由競争の範囲を逸脱した行為とは認められないとした。営業秘密該当性については、原告がオフィシャルブログで本件講座でのグンマジ使用や販売を公表していた事実、受講生・卒業生への販売実績を認定し、秘密として管理されているとも公然と知られていないともいえないとして、不正競争防止法2条6項の要件を欠くと判示した。競業避止義務に関しては、誓約書が場所的制限なく3年間という長期にわたり競合事業者への転職を一律禁止し、代償措置も講じていない点を捉え、公序良俗違反により無効と判断した。被告会社の責任については、持ち出された工具が被告会社の業務に使用された以上、持ち出し者または協力者が事実上その指揮監督下にあったと推認でき、民法715条1項の使用者責任を認めた。損害額は、キーマシン2台の販売価格64万円、グンマジ2台の販売価格相当額59万6000円、弁護士費用15万円の合計138万6000円にとどめた。本判決は、開錠技術という特殊分野において、自社で技術教育・工具販売を展開していた事業者が情報の秘密管理性を主張することの困難さ、広範な競業避止特約の無効性、使用者責任の推認範囲など、営業秘密訴訟と労働法・不法行為法の交錯点につき実務上参考となる。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。