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行政

政務活動費返還請求事件

判決データ

事件番号
平成28行ウ322
事件名
政務活動費返還請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年3月22日

AI概要

【事案の概要】 杉並区の住民である原告が、杉並区の執行機関である被告に対し、杉並区議会議員15名及び会派2会派が平成26年度に交付を受けた政務活動費の一部に違法な支出があり、杉並区は相手方らに対し不当利得返還請求権を有しているにもかかわらず、被告がその行使を違法に怠っていると主張して、地方自治法242条の2第1項4号に基づき不当利得返還請求を求めるとともに、同項3号に基づき怠る事実の違法確認を求めた住民訴訟である。争われた支出は、自民党会派チラシ、区政報告会、按分なしの区政報告、按分ありの区政報告など多岐にわたり、いずれも区議選や区長選を目前にした時期の印刷物・郵送費等が中心であった。 【争点】 主たる争点は、①自民党チラシ関係支出、②特定区議の区政報告会関係支出、③按分なしの区政報告関係支出、④按分ありの区政報告関係支出、それぞれの適法性である。被告側は、本件規程2条1項が政治活動等に関する経費を政務活動費の対象外と定めている以上、区政報告経費は性質上政務活動費に該当するか否かのいずれかであり、両側面が併存することはあり得ないと主張した。これに対し原告は、統一地方選挙直前に大量配布された印刷物は事実上選挙・政党活動としての性質を併有するから、按分を要する旨主張した。 【判旨】 裁判所は、本件条例9条2項及び本件規程2条2項が「一の経費のうちに政務活動に要する経費及びその他のものが含まれるとき」に按分支出を命じている趣旨に照らし、区政報告等の支出が政務活動の側面を有していても、同時に選挙活動・政党活動・後援会活動の側面をも併有する場合には、実態に即した按分額のみを政務活動費から支出すべきであり、これを超える部分は違法と解するのが相当と判示した。被告が主張した「性質上併存し得ない」との解釈は、1つの活動が複数の側面を帯びる実態を無視するもので採用できないとされた。そのうえで、区議選約3か月前に大部数で新聞折込配布された自民党チラシや、区長選・区議選直前に配布された個別区政報告書等については、政務活動と政治活動の割合を客観的指標で算定することは困難であるとし、社会通念上政務活動の割合は50%と認めるのが相当とし、これを超える支出部分を違法と認定した。他方、区政報告の体裁を保ち按分率が合理的と認められる支出については適法と判断し、該当区議・会派らに対する不当利得返還請求権の行使を怠る違法を一部認容した。本判決は、政務活動費の支出適否について「按分原則」を明確化した点で、自治体監査及び住民訴訟実務に重要な指針を示すものである。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。