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知財

著作権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ2082
事件名
著作権侵害差止等請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2019年3月25日

AI概要

【事案の概要】 本件は、映像制作を業とする原告が、ホテル「グランドハイアット福岡」で開催された結婚式・披露宴のビデオ撮影を被告株式会社Beeから委託されて行ったところ、被告Beeが原告撮影ビデオを編集して完成させた「記録ビデオ」及び関連コンテンツについて、原告が著作権(複製権、頒布権)及び著作者人格権(同一性保持権、氏名表示権、公表権)を有すると主張し、被告Bee及び新郎新婦である被告4名に対し、著作権法112条1項・2項に基づきその複製・頒布の差止め及び廃棄を請求した事案である。 【争点】 主な争点は、①原告が被告Beeに対し原告撮影ビデオの著作権を譲渡したか、②被告Beeが著作権法29条1項(映画の著作物の著作権帰属)により本件ビデオの著作権を取得したか、③被告Beeが「映画製作者」に該当するか、④被告らに複製・頒布のおそれがあるか、⑤著作者人格権侵害のおそれがあるか、である。特に、婚礼ビデオの撮影を外部委託した場合における「映画製作者」の認定、すなわち発意と責任を有する主体の判定が中心的論点となった。 【判旨】 大阪地裁は、原告の請求をいずれも棄却した。まず、本件記録ビデオは撮影対象の選択や構図等に創作的工夫が施されており「映画の著作物」に当たると認定し、撮影を実際に行った原告を著作権法16条の「映画の著作物の全体的形成に創作的に関与した者」として著作者と認めた。もっとも、著作権法29条1項にいう「映画製作者」とは、映画の著作物を製作する意思を有し、製作に関する法律上の権利義務が帰属し、経済的な収入・支出の主体となる者をいうと解した上で、被告Beeはホテル運営会社から業務委託を受けて新郎新婦の意向を聴取し、外部業者への撮影業務の割振りによって製作業務を統括し、撮影不備に対する責任を負担し、編集作業を通じて最終的な内容を決定し、製作費用を負担していたと認定。したがって被告Beeが「映画製作者」に該当し、原告は被告Beeの製作に参加することを約したといえるから、著作権法29条1項により本件記録ビデオの著作権は被告Beeに帰属すると判断した。著作者人格権については、原告が編集を承諾していたこと、披露宴から3年以上経過し複製・頒布のおそれが認められないこと等から、侵害のおそれを否定した。本判決は、結婚式ビデオ業界のような委託・下請構造における「映画製作者」認定の基準を、指揮監督・責任分担・費用負担の総合考慮により示した実務上重要な事例である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。