都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3119 件の口コミ
知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
平成29行ケ10206
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2019年3月26日
裁判官
森義之森岡礼子古庄研

AI概要

【事案の概要】 原告(プーマ社)は、四足動物が右から左上方へ跳び上がる姿をシルエット風に描いた登録商標(第4637003号。以下「引用商標」)を保有し、スポーツシューズ、被服、帽子等の商品に広く使用してきた世界的ブランドである。被告は、Tシャツ・帽子を指定商品として、四足動物が跳躍する姿を描いた本件商標(第5392943号)を登録していた。本件商標は、輪郭に沿った白線、口元の歯のような模様、首飾りのようなギザギザ模様、関節部分の飾り又は巻き毛のような模様、丸みを帯びて先端の尖った尻尾など、引用商標にはない装飾が施されたものであり、被告は沖縄の伝統的な獅子像「シーサー」をモチーフに創作したと主張していた。原告は、本件商標が商標法4条1項11号(類似商標)、同項15号(混同を生ずるおそれ)、同項7号(公序良俗違反)に該当するとして登録無効審判を請求したが、特許庁はこれを不成立とする審決をしたため、その取消しを求めた事案である。 【争点】 本件商標が、引用商標との関係で、商標法4条1項11号・15号・7号のいずれかに該当するかが争点となった。特に、全体のシルエットが共通する一方で内部の装飾に差異のある両商標について、外観の類否および著名商標との関係での出所混同のおそれをどう評価するかが中心的争点となった。 【判旨】 知財高裁は、取消事由2(4条1項15号該当性)について先に判断し、審決を取り消した。本件商標からは「何らかの四足動物」という観念しか生じず特定の称呼も生じないのに対し、引用商標は登録出願時・登録査定時において「PUMA」ブランドを表示する商標として我が国の取引者・需要者に広く認識される周知著名商標であったと認定した。両商標は、四足動物が跳び上がる基本的姿勢、向き、跳躍の角度、前足・後足の縮め具合、胸・背中の曲線などで共通し、本件商標内部の白線模様がシルエット全体に占める面積は比較的小さいことから、外観全体の印象は相当似通っていると判断した。加えて、指定商品のTシャツ・帽子は「PUMA」ブランド商品と性質・用途・取引者・需要者を共通にし、一般消費者が購入する商品であることを踏まえ、普通に払われる注意力を基準とすれば、本件商標を指定商品に使用したときに、当該商品が原告又は原告と緊密な営業上の関係もしくは同一表示による商品化事業グループに属する者の業務に係る商品であると誤信されるおそれがあるとして、4条1項15号所定の「混同を生ずるおそれ」を肯定した。被告の「シーサー」の観念が生じるとの主張については、頭部が相対的に小さく目の表現もなく、跳躍姿勢はシーサーとして一般的でない等として退けた。その余の争点を判断するまでもなく審決は違法であるとして、これを取り消した。本判決は、著名ブランドのシルエット図形商標について、細部の装飾を施しても全体的印象の類似性と周知著名性により広義の混同が成立し得ることを示したものであり、いわゆるパロディ的な図形商標との関係で4条1項15号の射程を明らかにした実務上重要な事例である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。