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発信者情報開示請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ34818
事件名
発信者情報開示請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年3月27日

AI概要

【事案の概要】 本件は、アダルト動画を製作・販売する原告会社が、経由プロバイダである被告(ソフトバンク株式会社)に対し、プロバイダ責任制限法4条1項に基づき発信者情報(氏名・住所・電子メールアドレス)の開示を求めた事案である。氏名不詳者が、原告が著作権を有する映画作品3本の一部を複製した動画5本を、FC2が運営する動画販売サイト「FC2コンテンツマーケット アダルト」に投稿し、公衆送信可能化権を侵害したとされる。原告は米国ネバダ州地区連邦裁判所での訴訟を経てFC2から投稿に用いられたIPアドレスの開示を受け、当該IPアドレスを割り当てた経由プロバイダである被告に対し、本訴で発信者情報の開示を求めた。 【争点】 争点は、(1)本件動画サイトが「特定電気通信」に該当するか、(2)被告が「開示関係役務提供者」に該当するか(FC2が開示したIPアドレスがアップロードに用いられたものか、単なるログインに用いられたものにすぎないか)、(3)権利侵害に係る発信者情報該当性、(4)権利侵害の明白性(著作権者性・複製の同一性・送信可能化の事実・権利制限事由の不存在)、(5)発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無(電子メールアドレスまで開示対象に含むか)である。 【判旨】 東京地裁は原告の請求を全部認容した。本件動画サイトのウェブページは誰でも閲覧可能であるから「特定電気通信」に該当する。原告がFC2にアップロード及びアカウントへのアクセスに使用されたIPアドレスの開示を求めたのに対し、FC2が何らの留保を付すことなく本件各IPアドレスを開示している事実に照らせば、本件各IPアドレスはアップロードの際に割り当てられたものと認めるのが相当であり、被告は「開示関係役務提供者」に該当する。著作権者性については、映画監督が著作者に、原告の吸収合併前の会社が映画製作者に該当し、著作権法29条1項により著作権は製作者に帰属して原告が承継したと認定。実質的同一性のある動画が公衆送信可能化されており、権利制限事由も認められないから、侵害の明白性も肯定された。開示情報の範囲については、プロバイダ責任制限法4条1項に係る総務省令が電子メールアドレスを発信者特定に資する情報として定め、転居により登録住所が現住所と異なる可能性もあることから、メールアドレスの開示も必要と判断した。 本判決は、海外サイト運営者から取得したIPアドレスが投稿時のものか単なるログイン時のものか争われた事案において、開示経緯や留保の有無という間接事実から投稿時IPアドレスと推認する枠組みを示した点、及び住所・氏名のみならず電子メールアドレスも開示対象となることを明示した点で実務上の意義を有する。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。