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知財

著作権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
平成28ワ8552
事件名
著作権侵害差止等請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2019年4月18日
裁判官
谷有恒野上誠一島村陽子

AI概要

【事案の概要】 動物をモチーフとするデザインを手がける原告は、平成23年9月までに、丸まって眠る猫を上方から円形状に収め、猫の身体と一体化する形で雲を想わせる抽象的な紋様を配した「眠り猫」と題するイラスト(原告イラスト)を作成し、「Hoimi」等のデザインTシャツ販売サイトで、原告イラストを付したTシャツを販売してきた。これに対し、繊維製品等を製造販売する被告は、平成26年6月頃以降、「家紋猫」「流水家紋猫」「眠り猫」「荒波猫」「波猫」などの商品名で、被告イラスト1ないし20の一部を色違いで付したTシャツ、トレーナー、パーカー、財布、ベルト、バッグ、帽子等(被告商品)を製造し、自社通販サイトや量販店を通じて販売するとともに、その写真を自社ホームページに掲載していた。原告は、被告イラストが原告イラストの複製又は翻案であるとして、著作権法112条に基づく差止め・廃棄・データ削除・ウェブ表示削除、不法行為に基づく1000万円の損害賠償及び遅延損害金、同法115条に基づく謝罪広告掲載を求めた。 【争点】 争点は、(1)原告イラストの著作物性、(2)被告イラストが原告イラストを複製又は翻案したものかとその依拠性、(3)同一性保持権及び氏名表示権侵害の有無、(4)差止請求・廃棄請求・謝罪文掲載請求等の成否、(5)著作権法114条3項による損害算定の基礎となる譲渡数量・基準価格(小売価格か卸売価格か)及び使用料率である。 【判旨】 裁判所は、原告イラストにつき、丸まって眠る猫を略円形状に収め、猫を描いた上半分と雲を想わせる下半分の紋様とが猫の片前足付け根の渦巻状模様を介して連続的・一体的に構成され、全体として一個のマークのような印象を与える点に表現上の特徴があり、被告が提出した類似写真・イラスト(乙1ないし4)によってもありふれたものとはいえず、創作性が認められ、応用美術の主張は採用できないとして美術の著作物に該当すると判断した。被告イラスト1ないし16については、原告イラストの創作性ある特徴部分をいずれも備えているとし、被告イラスト1ないし8及び13ないし16は複製、被告イラスト9ないし12は翻案に当たると認定した一方、被告イラスト17ないし20は丸まって眠る猫を描いたものではなく共通点がないとして複製・翻案のいずれにも当たらないとした。依拠性については、被告イラスト作成時期(平成24年6月頃ないし平成25年3月頃)には原告イラスト付Tシャツが既にネット販売されており、類似性の程度とも相まって、被告デザイナーが原告イラストに依拠したと推認でき、被告自身にも過失が認められるとした。そのうえで、原告の氏名表示がなされていない態様での改変使用及びウェブ掲載につき同一性保持権及び氏名表示権侵害を認め、差止めはなお必要性があるとして被告イラスト1ないし16について複製・翻案・公衆送信の差止め、使用済み商品の廃棄及び画像データ削除を認め、他方で謝罪広告掲載及び既に販売していないホームページ表示削除等は認めなかった。損害については、返品分も譲渡数量に含め、販売店関係は卸売価格の2倍を小売価格として推計し、通販サイト分は実際の販売価格を用い、被告イラストの使用割合・売上げへの寄与度に応じて使用料率を小売価格の2%・3%・4%・5%に区分して算定し、著作権法114条3項に基づく損害122万3570円、慰謝料30万円、弁護士費用15万円の合計167万3570円の損害を認容し、訴状送達日翌日分と以後の販売分とで遅延損害金起算日を区別した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。