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下級裁

(事件名なし)

判決データ

事件番号
平成27ネ695
事件名
(事件名なし)
裁判所
福岡高等裁判所
裁判年月日
2019年4月25日
裁判官
矢尾渉村上典子
原審裁判所
福岡地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、大学病院でクローン病治療のための回腸結腸吻合部切除術を受けた原告Aとその親族が、執刀医、主治医、担当看護師らの術後管理に過失があり、術後出血および出血性ショックにより脳に重篤な障害(低酸素性虚血性脳症、出血性脳梗塞による高次脳機能障害)が残ったとして、大学および医師・看護師らに対し、不法行為または診療契約上の債務不履行に基づき、総額約5億4995万円および遅延損害金の連帯支払を求めた医療過誤訴訟の控訴審判決である。原告Aはクローン病で過去2回の手術歴があり、本件手術中には循環血液量を超える約6046mLの出血が生じていた。術後、医師らは自宅に帰宅し、担当看護師に対し、収縮期血圧が80以下となった場合に昇圧剤を増量し、70台が継続する場合に主治医に連絡するという内容の術後指示(本件指示)がなされていた。術後、原告Aは脈拍数が120回を超えて上昇し続け、最終的には血圧測定不能となり、重度の循環障害から不可逆的な脳障害に至った。 【争点】 主な争点は、主治医らが出した本件術後指示の適否、担当看護師の経過観察上の過失の有無、執刀医の説明義務違反の有無、および過失と後遺障害との間の相当因果関係である。特に、手術中の出血部位と術後出血部位が異なることから術後出血の予見可能性が認められるか、脈拍数(心拍数)に着目した術後指示の必要性があったかが重要な争点となった。 【判旨】 裁判所は、本件手術中に6046mLもの大量出血があり、クローン病患者には突然の大量腸管出血があり得ること、術中出血部位と術後出血部位は近接していたことから、医師らにおいて術後出血および出血性ショックの可能性は予見可能であったと認定した。その上で、出血量推定の最良の指標である収縮期血圧と脈拍数(心拍数)の双方について具体的数値を示した指示をすべきであったのに、本件指示は脈拍数に全く触れておらず、血圧についても80以下でも直ちに医師連絡を要しないという内容であって医療水準に反する不適切なものと判断した。また、担当看護師についても、午前4時頃には出血性ショックを疑うべきバイタルサイン異常が認められたから医師への報告義務があったと認めたが、主治医Kが仮に報告を受けても適切な対応をした高度の蓋然性までは認めがたく、看護師の過失と後遺障害との因果関係は否定した。執刀医の説明義務違反は認めなかった。原告Aの損害については、クローン病患者の予後を考慮して余命を70歳までの28年とし、将来介護費用・将来雑費・将来交通費を算定、原告Aの損害額を1億6115万1593円と認定し、大学・主治医3名に対し連帯して同額および遅延損害金を支払うよう命じた原判決を変更した。その余の控訴はいずれも棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。