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下級裁

強盗致傷,強盗予備

判決データ

事件番号
平成29わ1243
事件名
強盗致傷,強盗予備
裁判所
福岡地方裁判所
裁判年月日
2019年5月24日

AI概要

【事案の概要】 本件は、被告人両名が多数の共犯者と共謀の上、現金輸送役を狙った白昼の路上強盗を実行し、被害者に催涙スプレーを噴射して現金約3億8400万円在中のスーツケースを強取し、その際に被害者に約5日間の治療を要する刺激物質性接触皮膚炎等の傷害を負わせたという強盗致傷の事案である。 本件犯行は、金地金取引業者が現金を運搬するタイミングを狙って計画されたものである。被告人Bは、金地金取引に関する情報をLから入手し、これをCに持ちかけて犯行計画を立案した。Cはその実行をDに依頼し、被告人Bから得た取引情報(取引量・取引金額等)をDに伝達して、実行グループが被害者を待ち伏せる体制を整えた。実行グループは、平成29年4月14日及び同月19日の2度にわたり、福岡市内のパーキング付近路上で被害者を待ち伏せするなどして強盗の機会をうかがったが、いずれも決行には至らず、3度目となる同月20日正午過ぎ、同パーキングにおいて被害者の顔面に催涙スプレーを噴射して反抗を抑圧し、現金入りのスーツケースを強奪した。被告人Aは、被告人Bの指示を受けて東京から福岡に赴き、Cとともに実行グループから強奪された現金を受け取り、そのうち9000万円を東京まで運搬する役割を担った。 検察官は、同月14日及び19日の待ち伏せ行為をそれぞれ強盗予備罪として追起訴していた。 【争点】 被告人両名は、共犯者らとの強盗の共謀を否認したため、本件の中心的争点は被告人両名と共犯者らとの間における強盗共謀の有無であった。 裁判所は、被告人両名の関与を述べる共犯者Cの証言について、通話履歴や防犯カメラ映像、他の共犯者の供述等の関係証拠とよく整合し、内容が具体的かつ自然で破綻がないこと、Cが捜査段階から一貫して被告人両名の関与を述べており、既に刑が確定しているCには被告人両名を殊更罪に陥れる動機がないことから、十分に信用できると判断した。特に、犯行計画が動き出したとされる平成29年3月以降、被告人BとC、CとD等の間の通話回数・時間が急増していること、待ち伏せ日及び決行日前日にL、被告人B、C、Dの間で連続した通話履歴が存在すること等が、Cの証言を強く裏付けるとした。 他方、病気で犯行に関与し得ないなどとする被告人Aの弁解や、LやCとの通話が本件と無関係であったとする被告人Bの弁解は、いずれも不自然・不合理で到底信用できないとして排斥した。以上により、被告人両名と共犯者らとの強盗の共謀が認定された。 なお、4月14日及び19日の各待ち伏せ行為は、同月20日の強盗致傷と日時・場所が近接し、同一の被害者から現金を奪うという1個の犯行計画に基づくものであるとして、強盗予備罪を別途構成せず、強盗致傷罪に吸収されると判断された。 【判旨(量刑)】 裁判所は、本件が組織的・計画的で、白昼繁華街の駐車場において3億8400万円もの巨額の現金を強奪した大胆かつ悪質な犯行であり、社会に与えた衝撃も大きいと評価した。被害者の傷害は比較的軽いものの、催涙スプレーを顔面に噴射するという危険な態様である上、2度にわたり機会を逃しながらなおも犯行を試みた点に強固な犯意が表れているとした。 その上で、被告人Aは計画段階から関与し、現金の受取・運搬・解体等に携わり9000万円を東京まで運搬するなど重要な役割を果たし、少なくない報酬も得ており、被害金額1000万円以上の共犯強盗致傷の量刑傾向の中でやや重い部類に属するとした。被告人Bは、犯行計画を立案し、取引情報を入手・伝達し、強奪された現金の半分を回収・分配して自らは手を汚すことなく高額の報酬を得ていると推察される主導的・中心的役割を果たしており、責任はかなり重い部類に属するとした。さらに、両名とも犯行を否認し不合理な弁解に終始して反省の態度が見られないことも考慮し、被告人Aを懲役11年(求刑懲役13年)、被告人Bを懲役16年(求刑懲役16年)に処した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。