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下級裁

職業安定法違反

判決データ

事件番号
平成31わ192
事件名
職業安定法違反
裁判所
京都地方裁判所
裁判年月日
2019年5月29日

AI概要

【事案の概要】 本件は、被告人2名が、それぞれ共犯者らと共謀の上、公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、若い女性各1名を京都市内の無店舗型性風俗特殊営業店(いわゆる派遣型の性風俗店)に従業員として紹介して雇用させたという、職業安定法違反の事案である。 職業安定法63条2号は、公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で職業紹介・労働者の募集等を行うことを禁止し、1年以上10年以下の懲役または20万円以上500万円以下の罰金という重い法定刑を定めている。手淫・口淫等の性交類似行為を女性従業員にさせる店舗への紹介は、この「公衆道徳上有害な業務」に該当するとされ、スカウト行為を処罰する際の主要な武器として運用されている条文である。 被告人らが属していたスカウトグループは、各種のマニュアル等を整備し、指示役・経理担当・スカウト役・紹介役・仲介役といった役割分担を明確にした組織的な集団であった。その手口は、スカウト役が街頭で声をかけた若い女性に繰り返し連絡を取り、食事を共にするなどして好意を抱かせた上で、被告人らが運営する飲食店に誘い込み、「スカウト役と交際するためには売上に貢献する必要がある」などと告げて高額の飲食をさせ、「稼げる店がある」などと半ば強引に勧誘して性風俗店での就労を決意させるというものであった。被告人Aは平成30年1月頃に当時20歳の女性を、被告人Bは同年3月頃に当時19歳の女性を、それぞれ紹介役として店舗人事担当者に取り次ぎ、雇用させた。 【判旨(量刑)】 裁判所は、被告人Aを懲役1年10月、被告人Bを懲役1年6月に処し、いずれも3年間刑の執行を猶予した(求刑はいずれも懲役2年)。 量刑理由として、裁判所は、本件が役割分担に基づく巧妙な手口による組織的かつ職業的な犯行であると同時に、女性の人格を踏みにじる卑劣な犯行であると厳しく非難した。被告人両名は上位共犯者の指示に従う従属的な立場にあったものの、いずれも紹介役として女性を勧誘し就労を決意させ、店舗側に取り次ぐという重要な役割を果たしており、報酬欲しさという利欲的動機にも酌量の余地はないとして、懲役刑の選択はやむを得ないと判断した。 他方で、両被告人ともに事実関係を認めて反省の態度を示していること、若年で前科がないこと(被告人Bは前科前歴なし)、被告人Aについては母親が出廷して監督を約していること、被告人Bについては父親が出廷して証言していることなどの有利な一般情状を一定程度考慮し、今回に限り社会内で自力更生する機会を与えるのが相当として、全部執行猶予とした。被告人間の刑期の差は、犯行における役割の重さの違いを反映したものと解される。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。