都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3141 件の口コミ
知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
平成30行ケ10176
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2019年5月30日
裁判官
森義之佐野信熊谷大輔

AI概要

【事案の概要】 本件は、商標登録無効審判請求に対する不成立審決の取消訴訟である。被告(明京電機株式会社)は、第9類「配電用又は制御用の機械器具」等を指定商品として、標準文字「リブーター」を登録商標(登録第5590686号、平成25年6月14日登録)として保有する商標権者であった。原告(株式会社アイエスエイ)は、被告の競業者として、指定商品のうち「再起動器を含む電源制御装置」について本件商標の登録無効を求めて審判請求をしたが、特許庁は平成30年11月6日、商標法3条1項1号(普通名称)、3号(品質表示)、4条1項16号(品質誤認)のいずれにも該当しないとして請求不成立の審決をした。原告はこれを不服として審決取消しを求めて本訴を提起した。 情報・通信分野では、サーバー、ルーター、IPカメラ等がフリーズした場合に、遠隔から電源をON・OFFして機器を再起動する装置(リブート装置)が広く利用されており、本件商標「リブーター」が、英語「reboot(再起動)」に動作主を示す接尾辞「-er」を付した「rebooter」の片仮名表記に該当するか、あるいは特定の観念を生じない独立した造語として識別力を有するかが問題となった。 【争点】 本件商標「リブーター」が、(1)商標法3条1項1号(普通名称)、(2)同項3号(品質・用途表示)、(3)商標法4条1項16号(品質誤認)に該当するか否か、および(4)職権証拠調べに関する手続上の瑕疵の有無が争点となった。 【判旨】 知財高裁は、事案にかんがみ取消事由2(3条1項3号該当性)から判断した。裁判所は、「リブート」が再起動を意味する動詞「reboot」の片仮名表記であって普通名称として辞書に掲載され、各種雑誌、ウェブサイト、公開特許公報で広く使用されていること、情報・通信技術分野では英語動詞の語尾に「-er」「-or」を付して動作主名詞(エディタ、エンコーダ、プリンタ、プロセッサ等)を造ることが一般的であること、同分野では語尾の長音符号を省く慣例があり「リブータ」と「リブーター」は同一語と解されることを認定した。 これらを踏まえ、情報・通信技術分野に属する取引者・需要者は「リブーター」から容易に「rebooter」を想起し、再起動をする装置と理解するというべきであり、本件商標は再起動装置の品質・用途を普通に用いられる方法で表示する標章に該当するとして、指定商品が再起動装置または再起動機能を有する電源制御装置である限りにおいて商標法3条1項3号に該当すると判断した。また、再起動機能を有さない電源制御装置に「リブーター」を使用すれば、需要者・取引者に再起動機能を有するとの誤解を生じさせるおそれがあるとして、同4条1項16号該当性も肯定した。「チーター(cheetah)」との類比で造語性を主張する被告の反論、機能説明が併記されているから識別力があるとする反論はいずれも排斥された。その結果、審決は取り消され、識別力を欠く記述的商標は商標登録の対象となり得ないという原則が改めて確認された事例である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。