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最高裁

道路交通法違反被告事件

判決データ

事件番号
平成29あ67
事件名
道路交通法違反被告事件
裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
2019年6月3日
裁判種別・結果
判決・破棄自判
裁判官
木澤克之池上政幸小池裕山口厚深山卓也
原審裁判所
大阪高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、被告人が平成27年7月12日午後8時11分頃、大阪府内の道路において、信号機の表示する赤色の灯火信号を看過してこれに従わず、停止線を越えて普通乗用自動車を運転して進行したという道路交通法違反(信号無視)被告事件である。交通取締りに従事していた警察官らは被告人車両を追跡して停止させ、被告人に降車と運転免許証の提示を求めたが、被告人は黄色信号であったと主張して違反事実を認めず、降車も拒否したため、現行犯逮捕された。被告人は、現場および警察署において、対面信号機が赤色であったことを示すパトカーの車載カメラ映像(本件車載カメラ映像)の提示を求めたが、警察官らは、映像が存在するにもかかわらず、そのようなものはないと言って提示を拒否した。警察官らは、被告人釈放後、交通反則切符を作成し、交通反則告知書の記載内容および交通反則通告制度について説明したが、被告人が違反事実を否認し告知書の受領を拒否したため、受領拒否事件として処理した。その後、検察官の取調べで本件車載カメラ映像を見せられた被告人は、赤色信号看過の事実を認めて交通反則通告制度の適用を求めたものの、検察官は起訴し、第1審は罰金9000円の有罪判決を言い渡した。これに対し被告人が控訴したところ、原判決(控訴審)は、職権により、本件公訴提起は道路交通法130条各号に掲げる場合でないのに同条所定の手続を経ずになされたもので無効であるとして、公訴を棄却した。これに対し、検察官が上告した。 【争点】 交通反則告知書の受領を拒んだ場合、警察官が反則行為の証拠である車載カメラ映像の提示要求に対して存在しないと虚偽の説明をしたという事情があるときに、道路交通法130条2号該当性が否定され、同条所定の手続を経ない公訴提起が無効となるかが争点である。原判決は、警察官の不誠実な対応が受領拒否の一因を成しているから、それを棚上げして同号に当たると解するのは信義に反し、被告人が映像を見せられた後速やかに受領意思を示した本件では同号に当たらないと解するのが相当であるとしていた。 【判旨(量刑)】 最高裁第一小法廷は、原判決を破棄し、被告人の控訴を棄却した。被告人は警察官が交通反則告知書の記載内容および交通反則通告制度について説明した際、赤色灯火信号看過の事実を否認して告知書の受領を拒否したのであるから、道路交通法130条2号に該当する事由があることは明らかであると判示した。被告人が本件車載カメラ映像の提示を求めたのに対し、それが存在するにもかかわらず警察官らがそのようなものはないと述べたことがあったとしても、交通反則通告制度においては同号該当性を否定する事情とはならないとし、第1審裁判所が不法に公訴を受理したものとはいえないとした。同号該当性を否定した原判決には法令の解釈適用の誤りがあり、判決に影響を及ぼすことが明らかで、破棄しなければ著しく正義に反するとして、刑訴法411条1号により原判決を破棄し、控訴理由には理由がないとして控訴を棄却した。池上政幸裁判官の補足意見は、警察官には告知書交付に当たり反則者の求めに応じて証拠等を提示・教示する法的義務はなく、捜査手続上も被疑者に収集証拠を開示する必要はないとして、本件では制度の手続について誤解を招くようなものでもないと述べた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。