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下級裁

家畜伝染病予防法違反,関税法違反

判決データ

事件番号
平成31わ1209
事件名
家畜伝染病予防法違反,関税法違反
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2019年6月25日

AI概要

【事案の概要】 本件は、牛の受精卵及び精液を中国に向けて無許可で輸出したとして、家畜伝染病予防法違反及び関税法違反に問われた事案である。被告人Aは肉の輸出等を本業とする者で、中国人実業家らから報酬30万円で牛の受精卵等の密輸出を依頼された。被告人Aは友人である被告人Bを実行役として勧誘し、必要な指示を与えた。 平成30年6月29日、被告人Bは大阪市内の岸壁に停泊中の中華人民共和国船籍の外国貿易船「甲」に乗船するに際し、牛の受精卵を注入したストロー235本及び牛の精液を注入したストロー130本を手荷物として客室に持ち込んで積み込み、本邦から中国へ不正に輸出した。 本来、家畜の受精卵や精液を輸出するには、家畜防疫官の検査を受けて輸出検疫証明書の交付を受けるとともに、税関長に品名・数量・価格等を申告し、必要な検査を経て許可を受けなければならない。しかし被告人らはこれらの手続を一切経ずに輸出を敢行した。そもそも牛の受精卵等は、輸出先国との間で家畜衛生条件が締結されておらず、仮に検査を受けても輸出検疫証明書の交付は受けられないもので、正規の手続では輸出が不可能な物品であった。被告人らは以前から同様の不正輸出を繰り返す中で本件犯行に及んでおり、常習性が認められた。被告人両名は公訴事実を認め、共謀の上で本件犯行に及んだことを争わなかった。 【判旨(量刑)】 裁判所は、被告人Aを懲役2年、被告人Bを懲役1年2月に処し、いずれも3年間刑の全部の執行を猶予した。 量刑にあたり裁判所は、輸出された牛の受精卵等が相応に多量であること、被告人らに常習性が認められること、受精卵等は家畜の体内への直接接種や繁殖を予定するもので、輸出先国等への伝染性疾病の伝播を引き起こす危険性が高く、我が国から輸出される家畜・畜産物等に対する国際的な信用を失墜させるものであること、正規の手続では輸出不可能な物品を密輸出した事案であることを挙げ、悪質な犯行であると評価した。 被告人Aについては、報酬目当てで実行役を勧誘し主導的役割を果たした点、本業の商機に繋げるという動機に酌むべき点がない点から責任は総じて重いと評価した。他方、前科がなく、反省の弁を述べ、取引先の友人が更生協力を申し出ていることを有利な事情として考慮した。被告人Bについては、従属的立場ながら実行役として重要かつ不可欠な役割を果たしたこと、動機にも酌量の余地がないことを指摘した上で、前科前歴がなく反省の態度を示していることを有利な事情として評価し、両名に社会内で更生する機会を与えるため刑の執行を猶予するのが相当であると判断した。求刑は被告人Aに懲役2年6月、被告人Bに懲役1年6月であった。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。