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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成28ワ1684
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
京都地方裁判所
裁判年月日
2019年7月18日

AI概要

【事案の概要】 本件は、福知山市立中学校の生徒であった原告が、中学2年生当時の平成24年6月頃から同年10月までの間、同級生4名(被告C・A・B・D)から、暴言、掃除時間中に原告に机を運ばせなかったり原告の机だけを運ばないまま放置する「机運び拒否行為」、授業中に消しゴムのかすやシャープペンシルの芯を投げ付ける行為、大縄飛びの練習中に大縄を強く引っ張る行為などのいじめを受けたと主張した事案である。原告は、小学校5年生の3学期頃から他者と接するのを避ける傾向があり、中学2年生の後半から不登校となり、中学3年生時である平成25年9月に回生病院精神科を受診して統合失調症と診断された。原告は、上記いじめによって精神的苦痛を受けたうえ統合失調症を発症したと主張し、同級生4名に対しては共同不法行為に基づく損害賠償を、中学校を設置する福知山市に対しては、教諭らがいじめ調査・防止義務や学習環境整備義務を怠ったとして国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を、合計9022万4820円請求した。 【争点】 争点は、①同級生らによる各行為のいじめ該当性と不法行為としての違法性、②中学校教諭らの注意義務違反の有無、③いじめと統合失調症発症との相当因果関係、④損害額の4点である。特に③は医学的鑑定意見が対立し、原告の主治医K医師はストレス脆弱性仮説に基づきいじめが発症時期を早めたとする意見を述べた一方、鑑定医M医師はいじめの態様が軽微であり、いじめ終了から発症まで約半年の間隔があることから因果関係は困難であるとの意見を示した。 【判旨】 裁判所は、机運び拒否行為について、被告らを含む11名の生徒が原告を標的として長期間繰り返しクラスから疎外しようとしたものであり、多大な精神的苦痛を与えるものとして不法行為に該当すると判断した。消しゴムのかす投げ付け行為(10回以上)および大縄を引っ張る行為についても、机運び拒否行為と並行して行われたことを考慮し不法行為性を肯定した。他方、暴言については証拠不十分として認定しなかった。 教諭らの注意義務違反については、いじめが教諭の把握しづらい態様で行われていたこと、原告からの相談や母親からの申出を受けて比較的速やかに事情聴取・謝罪・学級指導・サポート教室の利用・教員配置等の措置を講じていることから、調査義務・防止義務・学習環境整備義務のいずれについても違反を認めず、被告市への請求を棄却した。 統合失調症との相当因果関係については、いじめ終息から症状発現まで半年以上経過していること、原告が小学5年生時から人を避ける傾向が続いていたこと、いじめ行為の程度が重大な精神的影響を及ぼすほどではなかったことを理由に、ストレス脆弱性仮説に依拠しても相当因果関係を認めることはできないとした。 結論として、いじめによる慰謝料として被告C・Dに各13万円、被告A・Bに各10万円(弁護士費用含む)の賠償を命じ、治療費・逸失利益・後遺障害慰謝料の請求および被告市への請求はいずれも棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。