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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
平成31行ケ10017
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2019年7月24日
裁判官
鶴岡稔彦上田卓哉菅洋輝

AI概要

【事案の概要】 原告(三谷セキサン株式会社)は、平成27年11月、自社が製造販売するコンクリート製杭「BF.Sパイル」の立体的形状について、第19類「コンクリート製杭」を指定商品として立体商標登録出願を行った。本願商標は、下部に3箇所の節部を設け、上から2番目の節部より下部の軸径を上部よりも細くし、3箇所の節はそれぞれ若干形状が異なるという特徴を有する円柱状のコンクリート製杭の立体的形状である。 特許庁は平成28年8月に拒絶査定をし、これに対する原告の不服審判請求についても、平成30年12月、商標法3条1項3号(商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章)に該当し、かつ同条2項(使用による自他商品識別力獲得)にも該当しないとして、請求不成立の審決をした。原告は、この審決の取消しを求めて本件訴訟を提起した。 原告商品は、国土交通大臣の認定を受けた「SUPERニーディング工法」及び「Hybridニーディング工法」のgradeBに用いられる杭であり、平成13年から平成30年までの間に全国2769箇所の建築現場で累計15万本以上、211億円以上の売上実績を上げていた。 【争点】 本願商標の立体的形状が、(1)商標法3条1項3号(商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標)に該当するか、(2)該当するとして、同条2項により使用による自他商品識別力を獲得しているかが争点となった。 【判旨】 知財高裁は、原告の請求を棄却した。 3条1項3号該当性について、裁判所は、商品の立体的形状は多くの場合その機能や美観を際立たせるために選択されるものと認識されるから、客観的にみて機能又は美観に資する目的で採用されたと認められる形状は、特段の事情がない限り同号に該当すると判示した。そして、本願商標の特徴(節の配置や軸径の変化等)は、所望の支持力の発現や施工性の向上という機能上の理由による形状の選択と予測し得る範囲のものであり、同種の杭にも類似する形状が存在することから、同号に該当すると認定した。 3条2項該当性については、(1)形状の特異性及び類似商品の存否、(2)使用の期間・販売数量・広告宣伝の規模等を総合考慮して判断すべきとした上で、類似形状の他社商品が存在し形状の特異性は乏しいこと、各パンフレットや雑誌記事は工法の技術要素として杭形状を記載したにすぎず自他商品識別のためではないこと、学者・ゼネコン関係者等の証明書は定型書式であって信用性が低いことなどを指摘した。そして、原告商品の需要者・取引者は建設業界の限られた専門家であり、杭形状への認識は原告提案の工法との関連においてされるものであって、杭の立体的形状自体が自他商品識別力を獲得したとまでは認められないと判断した。 原告が主張した「製造販売業者ごとの棲み分け」論に対しては、そのような棲み分けは技術に裏付けられたものであり、存続期間の定めのある特許権で保護すべきであって、更新によって半永久的に存続し得る商標権で保護することは自由競争の不当な制限として公益に反する結果をもたらしかねないと退けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。