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下級裁

廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反被告事件

判決データ

事件番号
平成31う75
事件名
廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反被告事件
裁判所
広島高等裁判所
裁判年月日
2019年7月25日
裁判種別・結果
破棄自判
裁判官
多和田隆史水落桃子廣瀬裕亮
原審裁判所
山口地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、被告人が自宅敷地内で伐採した雑木(伐採木)の一部(合計約600キログラム余り)を、自己の管理する田や倉庫近辺の敷地5か所に分散して焼却した行為が、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)に違反するとして起訴された事案である。被告人は平成28年10月頃、自宅敷地内の倉庫裏の雑木が邪魔になっていたことから、これを伐採して倉庫近くの敷地に野積みにしていたが、約1年後の平成29年10月11日、近隣住民から野積みにされた伐採木の辺りにマムシが出ている旨を指摘されたことなどを契機に、これを処分するため焼却行為に及んだ。なお、被告人は焼却の過程で風にあおられて山林への延焼の危険を感じ、自ら119番通報している。原審(山口地裁)は、被告人を懲役6月(2年間執行猶予)及び罰金30万円に処したところ、弁護人が法令適用の誤り及び量刑不当を理由に控訴したものである。 【争点】 第一に、伐採木が廃棄物処理法2条1項にいう「廃棄物」に該当するか。弁護人は、伐採木は被告人方の風呂の燃料として利用されてきた有価物であり廃棄物に当たらないと主張した。第二に、本件焼却行為が、廃棄物処理法施行令14条4号の「農業、林業を営むためにやむを得ないものとして行われる廃棄物の焼却」に該当し、焼却禁止の対象から除外されるか。第三に、原判決が選択した懲役刑併科の量刑が本件事案に照らして相当か。 【判旨(量刑)】 広島高裁は、原判決を破棄し、被告人を罰金30万円に処した。まず、伐採の目的、伐採木の種類、形状等に照らし伐採木を有価物と見る余地はなく、風呂の燃料への利用実態が仮にあったとしても伐採木全体の廃棄物性は否定されないとして、廃棄物該当性を肯定した。また、本件伐採は林業の一環として行われたものではなく、稲わらの焼却のように農業上やむを得ないものでもないとして、施行令14条4号の除外事由該当性を否定した。もっとも量刑については、焼却対象にビニール等環境負荷の高い化学製品は含まれず、焼却場所も人家の疎らな農山村地域で煙害の形跡もないこと、被告人には古い罰金前科しかないことを指摘した。その上で、本罰則(廃棄物処理法25条1項15号、16条の2)の法定刑は「5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金又は併科」であり、営利目的薬物事犯の罰則とは異なり罰金刑のみの適用が相当な事案も当然想定されているとし、本罰則の適用対象は家庭内少量ごみの焼却から職業的な多量有害廃棄物焼却まで悪質性に相当の幅があるところ、本件は比較的軽い部類に属し罰金刑相当の領域にあると判断した。検察官が求刑理由の一つに被告人の不合理な弁解や不出頭を挙げた点についても、反省の乏しさをうかがわせる事情たり得るとしても、これを悪情状として懲役刑を科す根拠とするのは本件事案に照らし相当でないとして、懲役刑を選択した原判決の量刑は重きに過ぎると結論付けた。廃棄物処理法違反事件における罰金刑単独適用の相当性判断について、行為自体の悪質性の幅を踏まえて具体的に判示した実務上参考となる事例である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。