都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3101 件の口コミ
下級裁

納入告知処分取消請求事件

判決データ

事件番号
平成27行ウ325
事件名
納入告知処分取消請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2019年7月31日

AI概要

【事案の概要】 大阪市中央区にある船場センタービル(地下2階・地上2~4階建ての鉄筋コンクリート造ビル10棟)の区分所有者団体の管理者である原告が、当該ビル屋上部の高架道路(阪神高速大阪東大阪線および大阪市道築港深江線)を管理する独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(被告)を相手に、平成26年度から平成30年度までの道路占用料の納入告知処分の取消し等を求めた事案である。 本件ビルは、昭和40年代に大阪市が築港深江線の船場地区区間を開通させるに際し、用地費・補償費の節減と用地取得の円滑化を目的として策定した事業計画に基づき、高架道路の直下に設置されたものであり、ビルの主要構造物は高架道路の橋脚等と一体となっている特殊な建築物である。原告は、ビル建築工事費の全額に加え、敷地用地取得費等の一部として47億5600万円を分担金として拠出し、昭和45年にビルが開業した。 昭和46年度以降、大阪市および阪神高速道路公団(被告の前身)は、公共性・分担金負担・ビル事業の収支などを考慮して約40年間にわたり占用料を免除してきた。ところが、大阪市が平成25年度から敷地のうち被告所有部分に固定資産税および都市計画税を賦課するようになったことを契機に、被告は同税額と同額の占用料(平成26年度1379万7500円、平成27年度以降は毎年1414万1100円ないし1565万2800円)を原告に納入告知するようになった。原告は、当該納入告知が違法であるとしてその取消しを求めた。 【争点】 主要な争点は、(1)納入告知が抗告訴訟の対象となる「処分」に該当するか、(2)平成26年度納入告知が行政手続法14条1項の理由提示を欠くか、(3)本件各納入告知が被告の裁量権の範囲を逸脱または濫用したものであるか等である。 【判旨】 大阪地裁は、次のとおり判断し、本件各納入告知をすべて取り消した。 まず、会社管理高速道路等に係る占用料の徴収の可否およびその額の決定は被告の合理的裁量に委ねられており、納入告知書の送付・交付により初めて具体的な納付義務が発生するから、本件各納入告知は行政事件訴訟法3条2項にいう処分に該当すると判示した。 次に、平成26年度納入告知については、納入告知書に根拠通達の条項番号が示されているにとどまり、40年以上免除されていた占用料がなぜ平成26年度から課されることとなったのか、昭和54年課長通達の算定式における減額率を1(固定資産税等全額転嫁)と決定した理由等が何ら示されておらず、行政手続法14条1項本文の要求する理由提示を欠く違法があるとした。 さらに、平成27年度以降の各納入告知については、減額率を1とした理由等が一応記載されており理由提示の不備はないものの、裁量権の逸脱・濫用の有無の観点から実体的に違法と判断した。すなわち、(1)本件ビルは通常の占用物件とは著しく異なり本件道路と不可分一体のものとして建設された特殊性を有すること、(2)原告が拠出した47億5600万円の分担金は、本件ビルと本件道路との構造上の不可分一体性、繰延資産としての会計処理、約定利用権の不存在等から、占用料の前払い的性格を有するものと評価するのが相当であり、昭和46年4月時点の現在価値(約55億3000万円)は少なくとも建設から約50年分の占用料を賄うに足ること、(3)昭和46年以降40年以上にわたり免除が継続されてきた経緯からすれば、固定資産税等の賦課という事情変更のみを根拠として固定資産税等の全額を占用料として原告に転嫁することは、重視すべきでない要素を過大視し、考慮すべき事項を十分に考慮しておらず、社会通念に照らし著しく妥当性を欠くとして、被告の判断は裁量権の範囲を超え、または濫用したものとして違法であると結論づけた。 以上により、原告の主位的請求を認容し、本件各納入告知5件をすべて取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。