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知財

特許権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ13400
事件名
特許権侵害差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年9月11日

AI概要

【事案の概要】 本件は、車載用アンテナに関する特許権(特許第5213250号、発明の名称「アンテナ」)を共有する原告が、被告が製造・譲渡等をしている車載用アンテナ(株式会社SUBARU製造のインプレッサ及びレヴォーグに搭載されるもの)が当該特許の請求項1〜6に係る発明の技術的範囲に属すると主張し、被告に対し、特許法100条に基づく製造等の差止め及び廃棄、並びに不法行為に基づく損害賠償(予備的に不当利得返還)として1489万8400円の支払を求めた事案である。本件特許は、車体パネルの取付孔にアンテナを挿入して仮固定する際の「仮固定用ホルダ」に関するもので、従来のアーム部一体型の係止爪では抜け力を強くすると挿入力も増してしまうというトレードオフが存在していたところ、メインアーム部と下端部で繋がったサブアーム部を設け、サブアーム部の上端部を上端に向かって肉厚が増加する係止爪とすることで、挿入力は弱いまま抜け力を強くするという課題を解決したものである。被告製品の突出部は側面に切溝を持つ断面C状の形状を有し、サブアーム部の上端にはフック部が設けられ、その下方に爪部が位置するという構成であった。 【争点】 主たる争点は、被告製品が本件特許の構成要件を充足するか(文言侵害の成否)及び均等侵害の成否である。具体的には、(1)被告製品の突出部が「給電用筒状部」(構成要件1A・1D)に該当するか、(2)サブアーム部の爪部ないしフック部が「サブアーム部の上端部に…突出した係止爪」(構成要件1F)に該当するか、(3)当該係止爪が「上端に向かって肉厚が増加している」(構成要件1G)との要件を充足するか、(4)被告製品のフック部を備える構成が本件発明1と均等といえるか(とりわけ第1要件の本質的部分の異同)が問題となった。 【判旨】 東京地裁は原告の請求をいずれも棄却した。まず「給電用筒状部」について、特許請求の範囲及び明細書の記載に照らし、給電線を通すために用いられる部材を意味し、給電線を通すことが可能な形態を有するだけでは足りないと判示した。被告製品では突出部とは別に給電用の穴部が存在し、実装時は当該穴部に給電線が通されているから、突出部は「給電用」には当たらず、構成要件1A・1Dを充足しないとした。次に構成要件1Fについては、爪部単独ではサブアーム部の中腹に位置するため「上端部」にはないが、爪部とフック部を一体として「係止爪」と捉えれば上端部に位置し充足するとした。もっとも構成要件1Gについては、爪部とフック部を一体とみた場合、フック部の水平方向の肉厚はほぼ一定で先端では減少しているから、「係止爪は上端に向かって肉厚が増加している」との要件を充足しないと判断した。均等侵害についても、本件発明1の本質的部分は、アンテナ上方向の荷重が加わったときに係止爪が外側に撓んで拡がることで抜け力を増大させる構成にあるところ、被告製品は爪部の外側への撓みがフック部によって抑制されており、被告による実験結果(フック部除去により抜け力が平均227Nから73Nへ約150N減少)からも、被告製品の抜け力はフック部の存在に起因すると認められる。したがって被告製品は本件発明1とは異なる原理によって抜け力を確保しており、両者の相違点は本質的部分に関するもので第1要件を欠くと結論付けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。