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行政

公文書部分公開決定処分取消請求控訴事件、同附帯控訴事件

判決データ

事件番号
平成31行コ18
事件名
公文書部分公開決定処分取消請求控訴事件、同附帯控訴事件
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2019年9月12日
裁判官
阿部潤上田洋幸畑佳秀

AI概要

【事案の概要】 本件は、東京都板橋区情報公開条例に基づき、被控訴人(情報公開請求者)が板橋区長に対し、別件訴訟(区を相手取った損害賠償請求訴訟)の判決文2通の公開を請求したところ、区長が平成29年12月11日付けで判決文の大部分(事件番号の号数字部分、別件訴訟原告の住所・氏名、所有不動産に関する情報、債権に関する情報、所有車両〔第二種原動機付自転車、二輪小型自動車、普通自動車〕に関する情報、その他の黒塗り部分)を非公開とする部分公開決定をしたことから、被控訴人が、非公開部分の取消しと、精神的苦痛に対する慰謝料10万円の国家賠償を求めた事案である。情報公開条例は、公文書の公開を通じて行政の透明性を確保する制度であるが、特定の個人を識別し得る情報は非公開事由として保護される。本件では、公開対象が判決文であり、訴訟記録の閲覧制度(民訴法91条)との関係や、別件訴訟原告の個人識別情報の範囲が問題となった。原審は、事件番号・住所・氏名・所有不動産に関する情報以外の非公開部分の取消しと、慰謝料1万円の限度で請求を認容した。板橋区側が控訴し、被控訴人は慰謝料額について附帯控訴した。 【争点】 主な争点は、(1)判決文についても本件条例が適用されるか(民訴法の閲覧制度との関係)、(2)債権に関する情報、所有車両に関する情報、控訴人と別件訴訟原告との紛争経緯等の情報が、本件条例6条1項2号にいう「特定の個人が識別され得る情報」に当たるか、(3)個人識別性の判断に当たり、近隣住民、債務者、整備士、興信所等「特殊な関係にある者」や、開廷表・別件訴訟記録を閲覧した者が知り得る情報まで照合対象に含めるべきか、(4)本件処分につき国家賠償法1条1項の故意過失が認められるか、である。 【判旨】 東京高裁は、本件条例17条の「他の法令の規定」に民訴法91条の訴訟記録閲覧制度は当たらず、区が保有する判決文写しにも条例が適用されると判示した。個人識別性については、近隣住民や債務者・整備士等ごく特殊な立場にある者が入手し得る情報まで照合対象とすることは条例の制度趣旨に反し、かつ、これらの者にとっては公開により識別に関する新規の有意な情報が付加されるものでないとして、控訴人の主張を排斥した。具体的には、債権情報、第二種原動機付自転車・二輪小型自動車に関する情報、その他の紛争経緯情報は個人識別情報に当たらないとした一方、普通自動車に関する情報については、道路運送車両法22条により何人も自動車登録事項等証明書を取得できることから、一般人の知り得る情報と照合して個人が識別される具体的可能性があるとして、非公開とすべき個人識別情報に当たると判断した。国家賠償については、東京都情報公開審議会でも議論が継続中であり、判決書全体を一体の情報として非開示とした区の理解は誤りで、故意過失を免れないとした。その上で、被控訴人が受けた精神的苦痛の大きさに照らし、原判決の1万円を5万円に増額するのが相当とし、慰謝料額について附帯控訴を一部認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。