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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ26043
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年9月30日
裁判官
品田幸男長谷川秀治上野瑞穂

AI概要

【事案の概要】 本件は、夫婦である原告らが、夫婦は婚姻の際に夫又は妻の氏を称すると定める民法750条が憲法24条1項及び14条1項に違反するにもかかわらず、国会が夫婦同氏制に加えて夫婦別氏制という選択肢を新たに設ける立法措置を怠ったことは国家賠償法1条1項の適用上違法であるなどと主張して、被告に対し、それぞれ慰謝料5円の支払を求めた事案である。 原告x1は、前夫との間に2人の子をもうけた後に前夫と離婚し、家庭裁判所の許可を得て婚姻前の氏「A」に復氏した。ただし、子らの氏は前夫との合意により「B」のままとされた。その後、原告x1は原告x2と再婚するに当たり、夫の氏と妻の氏の両方にチェックを付した婚姻届を提出したが不受理となったため、やむなく原告x2の氏「X」を称する婚姻届を提出して受理された。その結果、母である原告x1の氏「X」と連れ子の氏「B」とが一致しない状態が続いている。 原告らは、最高裁平成27年12月16日大法廷判決(夫婦同氏制国賠訴訟大法廷判決)が扱った事案は連れ子のいる者の再婚ではなく、本件のような類型については別途検討されるべきであると主張した。 【争点】 争点は、(1)民法750条を改廃して選択的夫婦別氏制を導入しなかったことが国賠法上違法か、(2)原告らの婚姻について民法750条を適用したことが国賠法上違法か、(3)原告らに生じた損害の有無である。特に、連れ子を伴う再婚という事情を踏まえて、平成27年大法廷判決と異なる憲法判断が可能かが問われた。 【判旨】 裁判所は、平成27年大法廷判決の判断枠組みを踏襲し、夫婦同氏制は家族という集団を対外的に公示・識別する機能を有し、夫婦同氏それ自体に男女間の形式的不平等はなく、通称使用の広まりにより氏変更による不利益も一定程度緩和され得るとして、民法750条は個人の尊厳と両性の本質的平等の要請に照らし合理性を欠くとはいえず、憲法24条に違反しないと判示した。 また、平成27年大法廷判決は、氏が身分関係の変動に伴い改められ得ることを前提として判断したものであり、連れ子のいる者の再婚の場合が考慮されていないとはいえないとして、本件の事情によって結論は左右されないとした。世論調査や地方議会の意見書採択等の事情も、大法廷判決後に違憲に至ったといえる事情変更とは認められないとした。 憲法14条1項との関係でも、外国人と日本人との婚姻に民法750条が適用されないのは渉外婚姻の性質に応じた合理的根拠によるものであり、また夫婦同氏を希望する者と別氏を希望する者との区別も合理性を有するとして、違反を否定した。 さらに、原告らの婚姻は民法750条の適用が当然予定されている場面であり、適用違憲の余地はないとした。原告x1と子らの氏の不一致は、そもそも離婚時に子らの氏を「B」のままとする合意があったことに由来し、原告らの婚姻から直接生じたものではないこと、子らは民法791条1項により家庭裁判所の許可を得て氏を「X」に変更すれば母と同氏にできることから、原告らの主張する不利益を再婚特有のものとして取り上げる必要はないと判断した。 以上より、立法不作為及び法の適用はいずれも国賠法上違法ではないとして、原告らの請求をすべて棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。