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下級裁

過失運転致死傷被告事件

判決データ

事件番号
令和1わ288
事件名
過失運転致死傷被告事件
裁判所
大津地方裁判所
裁判年月日
2019年10月3日
裁判官
横井裕美

AI概要

【事案の概要】 本件は、観光バスの運転手である被告人が高速道路へ通じる付加車線を進行中、考え事をして前方注視を怠った過失により、渋滞で停止していた乗用車に追突し、車両4台が絡む多重追突事故を起こして1名を死亡させ、14名に重軽傷を負わせたという過失運転致死傷の事案である。被告人は令和元年5月24日午後4時18分頃、滋賀県草津市内の高速道路付加車線を時速約90キロメートルで走行していた。事故現場は見通しの良い直線道路であり、被告人は事故の少し前にジャンクション付近の渋滞を知らせる電光掲示板を目にしていた上、バス運転手としての経験から同所付近の渋滞も予想できたが、思いのほか交通量が少なく渋滞している様子がなかったため油断し、考え事を始めて前方注視がおろそかになった。被告人が考え事を始めてから前方の停止車両に気付くまでに走行した距離は約391.6メートルに及び、時速90キロメートル換算で約15秒間もの間前方注視を怠っていたことになる。衝突を受けた先行車両が次々と前方車両に押し出され、旅行中の母親(当時58歳)が車外に放り出されて外傷性頭蓋内出血により死亡したほか、当初意識不明の重体に陥った者を含む14名が負傷した。検察官は禁錮3年の実刑を求刑した。 【判旨(量刑)】 大津地方裁判所は、被告人を禁錮2年の実刑に処した。裁判所は、大型バスを高速度で運転する以上ひとたび事故になれば重大な結果を招くことから特に注意して運転すべき立場にあったにもかかわらず、約15秒もの長時間にわたり前方注視を怠った点について、居眠り運転や携帯電話に脇見しながらの運転のような悪質な運転でなかったことを踏まえても過失の程度は大きいと評価した。結果についても、1名が死亡し14名が重軽傷を負うという重大性を指摘し、遺族が厳重処罰を求めるのは当然であるとした。弁護人が主張した被害者らのシートベルト不装着による被害拡大への寄与については、死亡した被害者及び意識不明となった被害者が車外に放り出されていた事実に照らし、被害拡大に寄与した可能性は否定できないとしつつも、3台の車両を巻き込んだ多重追突事故で多数の被害者が出る危険性が高かった事故態様と過失の大きさを考えると、本件は過失運転致死傷事件の中でも重い方の事案であり、不装着が刑事責任を大幅に軽減する事情にはならないと判断した。他方で、被告人が謝罪文送付や直接謝罪・見舞金交付を行い、勤務先バス会社加入の保険による示談成立・適正賠償が見込まれること、前科がなく長年真面目に勤務してきたこと、今後は車を運転しないと述べ、同居の内妻も監督を誓約していることなどの酌量事由を考慮し、求刑より1年軽い禁錮2年の実刑を相当と判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。