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下級裁

覚せい剤取締法違反

判決データ

事件番号
平成30わ1778
事件名
覚せい剤取締法違反
裁判所
名古屋地方裁判所
裁判年月日
2019年10月7日
裁判官
齋藤千恵近藤和久鈴木真理子

AI概要

【事案の概要】 被告人両名は、分離前相被告人や氏名不詳者らと共謀の上、営利目的で、平成30年10月4日、名古屋市内の倉庫において、覚せい剤約339.5キログラム(フエニルメチルアミノプロパン塩酸塩を含有する結晶約306キログラム及びフエニルメチルアミノプロパンを含有する結晶約33.5キログラム)を所持したとして起訴された事案である。 被告人Bは、台湾において素性不明の知人から、日本での2、3日の段ボール運搬や倉庫清掃の仕事を紹介され、報酬として10万台湾元(約35万円)及び16万台湾元の借金の肩代わり返済を約束されて来日した。被告人Bらは本件倉庫において、段ボール箱を開封し、中のタイヤホイールを外輪と内輪に分解した上で、内輪に巻き付けられたアルミ箔包みの棒状物体(1個につき約900グラムの覚せい剤入り)を取り外す作業に従事した。莫大な所持量、巧妙な隠匿態様、組織的犯行という点で極めて悪質な大規模覚せい剤事犯である。 【争点】 被告人Bは、倉庫内のタイヤホイールに隠匿されていた物の中身は茶葉であると認識しており覚せい剤であるとの認識がなかった、また倉庫内作業に従事していたにとどまり共謀もないとして無罪を主張した。したがって、覚せい剤所持の故意(未必的認識)の有無、共同所持の成否、営利目的の有無が争点となった。 【判旨(量刑)】 裁判所は、被告人Bの故意について、外国から作業員をわざわざ集める高額報酬の仕事であり、「詳しく聞かない方が良い」などと言われていたこと、タイヤホイールを用いた巧妙な隠匿態様、多額のコストをかけても収益が見込まれる違法密輸品としては覚せい剤等の違法薬物を想起するのが通常であることなどから、被告人Bは本件包みが覚せい剤を含む違法薬物であるかもしれないとの未必的認識を有していたと認定した。茶葉であると確信していたとの弁解は、中を視認せず感触のみで断定したとするもので不自然不合理であり信用できないと排斥した。 共同所持については、本件倉庫が共犯者Dの鍵で施錠管理され、被告人Bらが共にタイヤホイール内から覚せい剤を取り出す作業に従事していた以上、物理的な管理支配すなわち共同所持は明らかとした。営利目的についても、高額報酬と借金肩代わりの下での作業従事から、自己及び犯罪組織に利益を得させる目的が認められるとした。 量刑において、裁判所は本件が約339.5キログラムという莫大な所持量の利欲的・組織的犯行であり、国内拡散時の害悪は計り知れず、同種事案でも特に重い部類に属すると評価した。他方で、被告人Aは上位者の指示に従い工具買い出しや送迎、倉庫作業等の重要な役割を果たしたものの組織上位者とは認め難い従属的立場であったこと、被告人Bは末端作業員の従属的立場であったこと、両名に日本における前科がないことを考慮し、求刑(A:懲役13年・罰金400万円、B:懲役10年・罰金300万円)から減じて、被告人Aを懲役10年及び罰金300万円、被告人Bを懲役8年及び罰金200万円に処した。覚せい剤は没収された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。