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下級裁

殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反,殺人未遂,公務執行妨害

判決データ

事件番号
平成30わ1683
事件名
殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反,殺人未遂,公務執行妨害
裁判所
名古屋地方裁判所
裁判年月日
2019年10月11日
裁判官
神田大助西澤恵理庄司真人

AI概要

【事案の概要】 被告人は、平成30年5月17日夜、名古屋市内の漫画喫茶において、刃体の長さ約12.6センチメートルの果物ナイフで、同じ店内にいた当時35歳の男性被害者の顔面、頭部、頸部、胸部、背部等を多数回にわたり突き刺し、切り付けるなどして、多発刺切創に基づく出血性ショックにより死亡させて殺害した(第1事件)。続いて、通報を受けて現場に臨場した警察官が被告人をタックルで制圧しようとした際、被告人は果物ナイフを持った右腕を振り上げ、警察官の後頭部付近に向けて1回振り下ろす暴行を加え、公務執行妨害及び殺人未遂に及んだ(第2事件)。加えて被告人は、正当な理由なく果物ナイフ1本を携帯していたもので、銃砲刀剣類所持等取締法違反にも問われた(第3事件)。被告人は、かねて気に入る仕事が見つからないことや携帯電話のWi-Fiがつながりにくいことなど、日常生活のストレスからいらだちを募らせており、当日、漫画喫茶店内で被害者のブース方向から聞こえた紙をめくるような音に腹を立て、音を出している相手を殺そうと決意して犯行に及んだ。 【争点】 争点は、第2事件について、被告人が警察官の帽子を果物ナイフで貫通させる暴行を加え、殺意をもって振り下ろしたと認められるかという暴行態様及び殺意の点と、被告人に責任能力が認められるか否かの2点であった。弁護人は、被告人が警察官のタックルに対して反射的にナイフを振り下ろしたにすぎないと主張し、また、犯行当時、被告人は抗精神病薬の服用を怠っており統合失調症の急性再燃期にあったとして心神喪失又は心神耗弱を主張した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、防犯カメラ映像から被告人が右腕を振り上げ前方に振り下ろした状況が客観的に認められるとし、反射的行為との弁解を排斥した。帽子の貫通については、穴の数や位置関係から被告人の当該行為によって貫通したとまでは認められないとしたものの、頭を下げてタックルしてきた警察官の後頭部付近に向けて果物ナイフを振り下ろした行為は、警察官を死亡させる危険性の高い行為であり、殺意をもって行われたと認定した。責任能力については、鑑定医の意見等に基づき、被告人は統合失調症に罹患していたが犯行時には陽性症状は消褪しており、犯行は被害者を一旦座らせてから攻撃するなど冷静な判断に基づいていたとして、完全責任能力を肯定した。量刑面では、被害者を約6分間執拗に追いかけ10か所以上も刺切創を負わせ、無抵抗となった被害者にとどめを刺した犯行態様は残虐の一語に尽き、動機も身勝手極まりないこと、遺族への慰謝の措置が全く講じられておらず、被告人が謝罪や反省の弁を述べず再犯の可能性すら否定していることなどを重視した。他方、第2事件が突発的で警察官にけがを負わせるに至っていないこと、被告人が23歳と若年で前科がないこと等の酌むべき事情も考慮したが、第1事件の犯情の悪質性に照らせば考慮には限度があるとして、被告人を懲役24年に処し、未決勾留日数中270日を算入し、果物ナイフを没収した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。