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知財

損害賠償請求本訴,使用料規程無効確認請求反訴控訴事件

判決データ

事件番号
平成31ネ10018
事件名
損害賠償請求本訴,使用料規程無効確認請求反訴控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2019年10月23日
裁判官
鶴岡稔彦上田卓哉山門優
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、著作権等管理事業者として登録された原告(被控訴人)が、地上波テレビジョン放送事業者から有線放送権等の信託管理委託を受けた上で、徳島県内で有線テレビジョン放送事業(ケーブルテレビ)を営む被告(控訴人)に対し、平成26年4月以降、原告の許諾を得ないまま毎日放送・朝日放送・関西テレビ・四国放送・テレビ大阪・讀賣テレビの地上波放送を再放送し、有線放送権を侵害したとして、著作権法114条3項・4項に基づく使用料相当損害金約3億5913万円の賠償を求めた事案である。被告は反訴として、原告が文化庁長官に届け出た使用料規程3条⑴⑵の無効確認を求めた。被告は長年にわたり各放送局から放送法に基づく再放送同意を得て対価を支払わずにケーブル再放送を行ってきたが、平成25年に原告が設立され有料化方針を示した後、原告とケーブルテレビ連盟との間で区域内再放送は1世帯1ch当たり年額24円、区域外再放送(欠落波)は同120円、区域外再放送(重複波等)は同600円とする基本合意が締結された。被告はこの区域内外の価格差を不合理として契約締結に至らず、原告も無許諾再放送として訴訟に及んだ。 【争点】 主な争点は、放送法上の再放送同意により著作権・著作隣接権の使用許諾があったとみなせるか、使用料相当損害額の算定基準として原告の使用料規程3条を適用すべきか本件基本合意を基礎とすべきか、区域内再放送と区域外再放送とで使用料に差を設けることが憲法14条・公序良俗に反しないか、反訴に確認の利益があるかである。 【判旨】 知財高裁第3部は、放送法上の再放送同意と著作権法上の使用許諾は制度趣旨が異なり、同意があっても当然に著作権・著作隣接権の使用許諾があったとはいえないとして侵害を認めた。もっとも、損害額の算定については、原告と契約済みの全国384事業者中382社が本件基本合意または2者契約の減額措置を受けた使用料を支払っており、使用料規程3条⑴⑵に基づく支払実績が皆無であることを重視し、同規程を著作権法114条4項の「使用料規程のうち…利用の態様について適用されるべき規定」に該当するものとは認めなかった。その上で、同法114条3項に基づく事後的な「受けるべき金銭の額」は、侵害のし得を防ぐ趣旨から通常の許諾料より高額となるべきとし、本件基本合意の水準を約1.5倍した区域内再放送1世帯1ch当たり年額36円・区域外再放送同180円(平成26年度は半額)を相当と認定した。また区域内外の価格差については、放送法が放送対象地域制度を前提に区域内外で異なる扱いを予定しており、区域外再放送には強い顧客吸引力があるなどの点から合理性を肯定し、公序良俗違反・知る権利侵害の主張を排斥した。結論として、使用料相当額4293万円余と弁護士費用429万円の合計4722万円余の支払を命じ、反訴は確認の利益を欠くとして却下した。本判決は、著作権等管理事業者の使用料規程が実際には適用されていない場合における著作権法114条3項・4項の解釈適用、特に減額措置が実質的な標準料金となっている実務状況下での損害額算定方法を明らかにした点に意義がある。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。