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知財

特許権に基づく製造販売禁止等請求事件

判決データ

事件番号
平成28ワ10759
事件名
特許権に基づく製造販売禁止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年10月30日

AI概要

【事案の概要】 本件は、スクラブ石けんの製造方法等に関する特許権(特許第4473278号「スクラブ石けんの製造方法」、特許第4740373号「スクラブ石けん」)を共有する原告ら(株式会社長寿乃里および株式会社イング)が、被告日本生化学が製造し、被告ブレーンコスモスおよびその子会社である被告ビーシーリンクが「火山灰でできたすごか石けん」の名称で販売していた製品(BCミネラルソープ)について、その製造方法および製品が原告らの特許権を侵害するとして提起した訴訟である。原告らは、特許法100条1項・2項に基づき被告製品の製造販売等の差止めおよび廃棄を求めるとともに、同法102条1項に基づく損害賠償(原告長寿乃里につき約4億6000万円、原告イングにつき約4億2000万円)を請求した。さらに、被告ブレーンコスモスおよび被告ビーシーリンクの代表取締役である被告Aに対し、会社法429条1項に基づき取締役の任務懈怠による責任を追及した。 本件各発明は、膨化処理を施した中空状の微粒火山灰(シラスバルーン)を、界面活性剤を含有するアルカリ溶液に浸漬して中空内部にまでアルカリ溶液を浸透させ、その後に脂肪酸を添加することで、シラスバルーンの外部のみならず中空内部にも石けんを形成する点に技術的特徴がある。これにより、皮膚への刺激が少なく、石けん成分の徐放性を有し、良好な泡持ちを備えるスクラブ石けんの製造を可能にするものである。 【争点】 主たる争点は、(1)被告方法が本件発明1の技術的範囲に属するか(構成要件1B「界面活性剤を含有するアルカリ溶液に浸漬」の充足性、構成要件1D「中空内部にも石けんを形成」の充足性等)、(2)被告製品が本件発明2・3の技術的範囲に属するか(中空内部の中心部まで石けんが収納されているか)、(3)特許無効理由の有無(サポート要件違反等)、(4)被告Aの悪意・重過失の有無、(5)消滅時効の成否、(6)損害額である。 【判旨】 東京地方裁判所は、被告方法における精製水に界面活性剤を投入した後にシラスバルーン、次いでアルカリ剤を投入するという工程について、構成要件1Bは投入順序を限定するものではなく、最終的に界面活性剤を含有するアルカリ溶液とシラスバルーンが混合された段階をもって充足すると判断し、被告方法は本件発明1の技術的範囲に属するとした。他方、本件発明2・3については、被告製品のシラスバルーンの中空内部の中心部に至るまで石けんが収納され、または満たされていると認めるに足りないとして、技術的範囲に属しないと判断した。 消滅時効については、民法724条の「損害及び加害者を知った時」とは賠償請求が事実上可能な程度にこれを知った時をいうとの最高裁昭和48年11月16日判決を引用し、平成21年の警告書送付時点では原告らは被告製品の具体的製造方法を把握していなかったとして、平成27年9月29日の証拠保全による製造工程表入手時を起算点と認め、時効消滅を否定した。被告Aについては、被告ブレーンコスモスが被告日本生化学にOEM委託していたにすぎず、製造方法についての専門的知見を有していなかったことから、悪意または重過失は認められないとして会社法429条1項の責任を否定した。 損害額については、特許法102条1項に基づき、被告方法による製造期間を平成22年9月から平成27年12月までと認定し、推定の覆滅事由はいずれも成立しないとして、弁護士・弁理士費用を含め、被告日本生化学、被告ブレーンコスモス、被告ビーシーリンクに対し不真正連帯債務として総額約5億4800万円余の支払を命じ、その余の請求を棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。