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行政

更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請求事件

判決データ

事件番号
平成30行ウ219
事件名
更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年10月30日

AI概要

【事案の概要】 本件は、競馬の勝馬投票券(馬券)の的中による払戻金に係る所得を得ていた原告が、平成24年分から平成26年分までの所得税について、当該所得を一時所得として確定申告をした後、雑所得に該当するとして更正の請求をしたところ、高松税務署長から更正をすべき理由がない旨の通知処分を受けたため、その取消しを求めた事案である。 原告は、A-PAT方式による電話・インターネット投票の加入者であり、平成19年1月頃から競馬予想ソフトウェア「馬王」を使用し、回収率を高めることを目的として、過去データを分析した独自の計算式や抽出条件を設定した上、4台のパソコンを用いて自動的に通常馬券を購入していた。平成22年から平成26年までの5年間、原告は1日当たり数十万円から数百万円、年間数千万円規模の通常馬券を購入し、開催レースに対する購入割合は67.6%から76.5%に及んでいた。また、WIN5については「馬王」で購入できないため、データベースソフト「ターゲット」を併用して別途購入していた。 所得税法上、馬券の払戻金は原則として一時所得に区分されるが、「営利を目的とする継続的行為から生じた所得」に該当する場合は雑所得となり、外れ馬券の購入代金を必要経費として控除できるため、納税額に大きな差が生じる。 【争点】 平成24年から平成26年までの本件競馬所得が、所得税法34条1項にいう「営利を目的とする継続的行為から生じた所得」に当たり雑所得に該当するか、それとも一時所得に該当するかが争われた。判断枠組みとしては、最高裁平成27年3月10日第三小法廷判決および最高裁平成29年12月15日第二小法廷判決が示した、行為の期間・回数・頻度その他の態様、利益発生の規模・期間その他の状況等の諸事情を総合考慮する基準が適用される。特に、通常馬券とWIN5に係る馬券を一体の経済活動として評価できるかも問題となった。 【判旨】 裁判所は、通常馬券とWIN5に係る馬券とを区別して判断した。 通常馬券については、原告が本件ソフトに独自の計算式等を設定して自動的に購入し、5年間にわたり相当程度の頻度で多額の馬券を購入し続けていた点から、一連の行為は継続的行為に当たると認定した。また、平成22年以降の5年間のうち4年間で年間約516万円から約1376万円の利益を上げ、損失の生じた平成24年についても回収率86.4%と払戻率(約75%)を相当程度超えていたことから、回収率が総体として100%を超えることが期待し得る独自のノウハウに基づく馬券購入であり、客観的にみて営利を目的とするものと評価できるとした。したがって通常馬券に係る払戻金は雑所得に該当し、外れ馬券を含む全ての購入代金が必要経費となる。 他方、WIN5については、具体的な購入態様が明らかでなく、購入頻度も平成24年9.3%、平成25年40.7%、平成26年100%と年によって大きな差があり、通常馬券の購入行為と共通性が認められない。したがってWIN5に係る馬券の購入を通常馬券と併せて一体の経済活動と見ることはできず、WIN5単独でも継続的行為とも営利目的の行為とも評価できないとして、WIN5の払戻金は一時所得に該当するとした。 以上により、平成25年分の通知処分は全部違法、平成24年分および平成26年分の通知処分は一定額を超える部分が違法として、これらを取り消し、その余の請求を棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。