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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
平成31行ケ10001
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2019年11月7日
裁判官
大鷹一郎國分隆文筈井卓矢

AI概要

【事案の概要】 本件は、マッサージ機に関する特許(特許第5209091号、発明の名称「マッサージ機」、請求項数4)について、原告(株式会社フジ医療器)が特許庁に対して無効審判を請求したところ、特許庁が請求不成立の審決をしたことから、原告がその取消しを求めた審決取消訴訟である。本件特許は被告(ファミリーイナダ株式会社)の保有する特許で、座部と、複数の脚保持部材を脚の長さ方向に並べた脚載せ部と、足裏の押し当て面に加わる脚の力に抗する力を付与する抵抗付与手段とを備え、各脚保持部材が脚の長さ方向に移動可能であって、足裏や脚の側部をエアセルで押圧マッサージする構成を特徴とする。本件特許については既に先行する無効審判(前件)があり、請求不成立の審決が知的財産高等裁判所の判決を経て確定していた。原告は、本件特許には、実施可能要件違反、サポート要件違反、明確性要件違反、及び甲4文献記載の発明等に基づく進歩性の欠如という無効理由があると主張した。 【争点】 争点は、(1)特許請求の範囲の「それぞれ」「脚の長さ方向に移動可能」等の記載についての明確性要件(特許法36条6項2号)違反の有無、(2)サポート要件(同項1号)違反の有無、(3)実施可能要件(同条4項)違反の有無、(4)甲4発明及び周知技術等に基づく進歩性(同法29条2項)欠如の有無の4点である。特に進歩性については、甲4発明との相違点1(本件発明が「抵抗付与手段」を備え各脚保持部材が脚の長さ方向に移動伸縮する点)の認定の適否と、甲5ないし甲9文献に開示された周知技術を甲4発明に適用する動機付けの有無が中心的な争点となった。 【判旨】 裁判所は、原告の請求をいずれも棄却した。明確性要件については、構成要件G・Nの「それぞれ」「移動可能」等の文言は、本件明細書の記載を参酌すれば、リンク装置によって各脚保持部材が右方へ移動し距離が比例的に伸縮することを意味するものとして明確であるとした。サポート要件及び実施可能要件についても、施療要所は脚の長短に応じて微妙にずれるため各脚保持部材が厳密に比例的に移動しない場合も発明の課題解決が可能であり、発明の詳細な説明は本件発明を実施できる程度に明確かつ十分に記載されているとして、いずれも違反を否定した。進歩性については、甲4発明の第2脚載せ台部E2は足のマッサージのため第1脚載せ台部E1に対して略直角の位置まで移動する構成であって、「座部の前部に対して脚の長さ方向に移動可能」な構成とは認められないと認定し、甲4発明と甲5ないし甲9の周知技術は、いずれもフットレストを脚の長さ方向に移動させることを目的とする点で共通するとはいえず、甲4には両脚載せ台部を脚の長さ方向にそれぞれ移動伸縮させる構成についての記載も示唆もないから、当業者に周知技術を適用する動機付けを認めることはできないと判断した。したがって、相違点2の容易想到性を判断するまでもなく、本件発明1ないし4は甲4発明及び周知技術等に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとは認められず、同旨の本件審決の判断に誤りはないとして、原告の取消事由はいずれも理由がないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。