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行政

(事件名なし)

判決データ

事件番号
平成30行ウ163
事件名
(事件名なし)
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2019年11月7日
裁判官
松永栄治森田亮渡邊直樹

AI概要

【事案の概要】 パチンコ店を経営する原告(株式会社)が、平成25年4月期から平成28年4月期までの各事業年度に係る法人税等の確定申告において、実際には景品の仕入れがないにもかかわらず、虚偽の仕入高を計上していたことを理由に、中京税務署長から重加算税の賦課決定処分を受けた事案である。 原告の経理を担当していた正社員Cは、京都店の売上金のうち諸経費等を差し引いた利益相当額(本件差金)の管理を任されていた。Cは本件差金の一部を横領し、その発覚を防ぐため、会計システムに入力済みの「現金」勘定を「仕入高」勘定に修正するという方法で架空仕入れを計上していた。この架空仕入れは約5年間にわたり合計72回、総額約1億0727万円に及んだ。税務調査によりこの事実が発覚し、原告は修正申告をしたが、重加算税の賦課決定処分を受けたため、その取消しを求めて本訴を提起した。 【争点】 本件の主な争点は、原告の従業員Cによる架空仕入れの計上・入力(隠蔽仮装行為)を、納税者本人である原告(法人)の行為と同視することができるか否か、すなわち国税通則法68条1項にいう「納税者」が隠蔽仮装行為をした場合に該当するか否かである。 被告は、法人が役員や従業員を手足として事業活動を行っている以上、相当な注意義務を尽くすことで隠蔽仮装行為を認識・防止できたにもかかわらずこれを怠った場合には、従業員の行為を法人の行為と同視すべきと主張した。これに対し原告は、租税法律主義の観点から「納税者」の文言を離れた解釈は限定的にすべきであり、不正の利益が法人に帰属せず、かえって法人が横領の被害者である本件では同視できないと主張した。 【判旨】 裁判所は、請求をいずれも棄却した。 法人である納税者において、従業員による隠蔽仮装行為を認識し、又は容易に認識することができ、法定申告期限までに是正や過少申告防止の措置を講ずることができたにもかかわらず、これを防止せずに隠蔽仮装行為が行われ過少申告がされたときには、当該行為を納税者本人の行為と同視することができ、法人に対し重加算税を賦課することができると判示した(最高裁平成18年4月20日第一小法廷判決参照)。 その上で本件につき、Cは経理事務全般や京都店の現金管理という重要な権限を与えられていたこと、経理事務は従業員に任せきりで特段の不正チェックがされていなかったこと、本件差金の管理がCに一任され指揮監督がされていなかったこと、現金管理が厳格でなく日々の入出金と実際の現金額を正確に把握できない状態であったことを認定し、隠蔽仮装行為を誘発しやすい状況にあったのに是正措置を講じていなかったと評価した。 また、本件架空仕入れは虚偽の日報等を作出するなど巧妙な手段によるものではなく、総勘定元帳上も不自然な記載として明らかであり、金額・期間・回数も多額かつ長期にわたるものであったから、経理事務の適切性を定期的に確認していれば容易に認識できたと判断した。 原告は、不正利益が法人に帰属しておらず法人が横領の被害者であるから同視できないと主張したが、裁判所は、不正利益の帰属の有無によって同視の判断が左右されるものではないとして排斥した。また、複数の税理士等と顧問契約を締結するなど適正経営に尽力していたとの主張についても、現金管理をCに一任していた事実に照らし採用できないとした。 以上より、Cによる隠蔽仮装行為を原告の行為と同視でき、通則法68条1項の要件を満たすとして、本件各処分はいずれも適法であると結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。