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下級裁

選挙無効請求事件

判決データ

事件番号
令和1行ケ2
事件名
選挙無効請求事件
裁判所
広島高等裁判所
裁判年月日
2019年11月13日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
金村敏彦絹川泰毅近藤義浩

AI概要

【事案の概要】 令和元年7月21日施行の参議院議員通常選挙について、広島県選挙区の選挙人である原告Aと山口県選挙区の選挙人である原告Bが、本件選挙の両選挙区における選挙の無効を求めて提起した選挙無効訴訟である。原告らは、公職選挙法14条および別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定が憲法に違反して無効であり、これに基づき施行された本件選挙も無効であると主張した。 本件選挙は、平成30年改正法による改正後の定数配分規定(本件定数配分規定)の下で初めて施行されたもので、当時の選挙区間における議員1人当たりの選挙人数の最大較差は3.002倍であった。広島県選挙区は、選挙人数が最少の福井県選挙区の1.814倍、山口県選挙区は1.797倍に当たった。平成30年改正は、平成27年改正で導入された2つの合区を維持しつつ、埼玉県選挙区の定数を2増するものであり、最大較差を平成28年選挙当時の3.08倍から微細に縮小させるにとどまった。 【争点】 本件定数配分規定が憲法に違反する無効なものであり、本件選挙の広島県選挙区および山口県選挙区における各選挙が無効であるか。特に、本件選挙当時、選挙区間における投票価値の不均衡が違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態に至っていたか否かが主たる争点となった。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、投票価値の平等は憲法が要請するものの、選挙制度の仕組みを決定する唯一絶対の基準ではなく、国会の裁量権の行使として合理性を有する限り、一定の限度で譲歩を求められても憲法違反とはいえないとする従来の判断枠組みを確認した。 その上で、都道府県が政治的・歴史的・経済的・社会的に独自の意義と実体を有することから、選挙制度の決定に当たり都道府県の意義等を一要素として考慮することは合理的であり、投票価値の平等との調和が保たれる限り国会の裁量を超えないとした。 本件定数配分規定について、平成30年改正は、埼玉県選挙区の定数を2増するにとどまり、平成27年改正法附則7条にいう「抜本的な見直し」には当たり難く、平成29年大法廷判決の示した「更なる較差是正の指向」が十分とはいえず、合憲性に疑いを生ぜしめることも否定できないと指摘した。 しかし、最大較差を縮小させる改正が実現したこと、参議院政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会で引き続き検討を行う旨の附帯決議がなされたこと、合区については民意が十分に反映されないなどの批判があり意見統合が困難であった事情を総合考慮すれば、本件選挙当時の投票価値の不均衡が、違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態に至っていたとまでは認められないと判断した。 なお付言として、約3倍の最大較差が継続するときは違憲状態と評価せざるを得ない可能性が高く、国会は最大較差の更なる縮小を実現することが求められ、合区による解決が困難であれば従来の選挙制度にとらわれない検討が行われるべきであると指摘した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。