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下級裁

国家賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ7263
事件名
国家賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年11月22日
裁判官
前澤達朗中畑章生豊澤悠希

AI概要

【事案の概要】 本件は、夫婦間で別居または離婚により未成年の子と別居することとなった親(別居親)の立場にある原告ら計14名が、国(被告)に対して国家賠償を求めた事案である。原告らは、憲法上保障されている別居親と子との面会交流権の行使機会を確保するために必要な立法措置を執ることが必要不可欠であり、それが明白であるにもかかわらず、国会が正当な理由なく長期にわたって立法措置を怠ってきたことは国家賠償法1条1項上の違法行為に該当すると主張した。そのうえで、原告ら10名については慰謝料各50万円、原告ら4名については慰謝料各100万円の支払を求めた。原告らが立法措置として主張したのは、(1)裁判所と民間の第三者機関との直接的な連携に関する法的整備、(2)面会交流調停申立時や審判確定前に暫定的な面会交流を実施できる制度の整備、(3)柔軟な間接強制や養育費・婚姻費用の支払停止等により面会交流の執行を確保するための法的整備である。 【争点】 別居親の面会交流権が、憲法26条(教育を受ける権利)、憲法13条(幸福追求権)、憲法14条1項(法の下の平等)、憲法24条2項(家族生活と個人の尊厳)、憲法98条2項(条約遵守義務)および児童の権利に関する条約によって保障された権利といえるか、そしてその権利行使の機会確保のために立法措置を執ることが必要不可欠であり、それが明白であるにもかかわらず、国会が正当な理由なく長期にわたってこれを怠ったといえるかが中心的争点である。 【判旨】 東京地裁は、原告らの請求をいずれも棄却した。まず最高裁平成17年9月14日大法廷判決の枠組みに従い、立法不作為が国家賠償法上違法と評価されるのは例外的場合に限られるとしたうえで、各憲法上の根拠について順次検討した。憲法26条については、旭川学テ事件最高裁判決は親の教育に関する一定の自由を認めたにとどまり、別居親の面会交流権まで憲法上保障したものとは解し得ないとした。児童の権利に関する条約9条3項は、児童の権利を尊重する旨を締約国に約させたにすぎず、別居親に直接権利を保障する文言はなく、条約から直接に権利を導くこともできないとした。憲法14条1項については、別居親と同居親の交流機会の差異は両親の別居という社会的事実から生じるものであって、立法不作為による法的な差別的取扱いには当たらず、また同項は実質的平等までを直接保障した規定ではないとした。憲法13条については、面会交流の法的性質をめぐる議論は一義的に定まっておらず、その具体的内容も当事者の状況や子の利益により異なるため、別居親が人格的利益を有するとしても、これを憲法上の権利と解するのは困難であるとした。憲法24条2項については、現行法が面会交流を直接阻害するものではなく、別居親の人格的利益を基準として立法裁量の逸脱を論ずることは困難であり、原告らが主張する3点の立法措置もいずれも具体的内容が不明確であるか、制度整合性の検討を要するものであって、立法府の裁量を逸脱したとは評価できないとした。以上より、別居親の面会交流権が憲法上保障された権利であり、その行使確保のために原告ら主張の立法措置が必要不可欠でありかつ明白であるとは認められず、国家賠償法1条1項の違法性は認められないとして請求を棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。