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行政

源泉所得税納税告知処分取消等、更正すべき理由がない旨の通知処分取消等、源泉所得税納税告知処分取消等請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和1行コ186
事件名
源泉所得税納税告知処分取消等、更正すべき理由がない旨の通知処分取消等、源泉所得税納税告知処分取消等請求控訴事件
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2019年11月27日
裁判官
野山宏橋本英史片瀬亮

AI概要

【事案の概要】 本件は、世界各地でラジエーターの製造販売を行うAグループの代表者である第1審原告Bの居住者該当性が争われた事案である。第1審原告Bは、所得税法2条1項5号の「非居住者」に該当するとして、平成21年分から平成24年分まで所得税の申告を行わなかった。 しかし、所轄税務署長は、第1審原告Bを同項3号の「居住者」に該当すると判断し、期限後申告を勧奨した。第1審原告Bは期限後申告を行った上で更正の請求等をしたが、通知処分および賦課決定処分を受けた。 また、第1審原告B以外の第1審原告ら(本店所在地は日本のAグループ各社)は、第1審原告Bに支払った役員報酬について、第1審原告Bが「非居住者」に該当するとの前提で所得税を源泉徴収し納付していたが、所轄税務署長から第1審原告Bは「居住者」に該当するとして納税告知処分および賦課決定処分を受けた。 第1審原告らは、これら各処分の取消しを求めて提訴し、原審(東京地裁)はその請求をいずれも認容した。これを不服とする第1審被告(国)が控訴したのが本件である。 【争点】 第1審原告Bが所得税法2条1項3号所定の「居住者」(国内に住所を有し、または現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人)に該当するか否かが主たる争点である。具体的には、生活の本拠が日本から海外に移転したと認められるか、シンガポール滞在日数に周辺国(インドネシア等)への短期渡航日数を合算して評価してよいか、日本国内に相当の資産を保有していることが居住者判定にどの程度影響するかが争われた。 【判旨】 控訴棄却(原判決維持)。裁判所は、第1審原告Bが所得税法2条1項3号の「居住者」に該当するとは認められず、これを前提になされた各処分は違法であると判断した。 補足的判断として、以下の点が示された。第1に、第1審原告Bは経営する会社の活動を日本から海外に広げ、日本と海外に複数の居所を有し、海外滞在日数が徐々に増加していった者であり、通常の引越しのように特定の日または期間に目に見える形で生活の本拠が移転するイベント的なものが存在しないのは当然である。このような者について、過去に日本にあった生活の本拠たる実体が時系列的に日本から海外に移転したかを精緻に検討する手法は時代遅れであり、被告の主張は採用できない。 第2に、第1審原告Bはインドネシア等への渡航の利便性を考慮し、定住できる態勢の整った居宅をシンガポールに構えていたのだから、シンガポールをハブとする他国への短期渡航はシンガポール滞在と実質的に同一視する方が経済社会の実態に適合する。 第3に、第1審原告Bは日本国籍を有し、生計を一にする妻らの生活の本拠も日本であったから、日本国内の保有資産が金額・質の両面で大きくなるのは自然なことである。しかし、資産の所在は、それだけで居住者判定に大きな影響力を与える要素ではなく、本件各海外法人の業務従事状況やシンガポールを中心とする国外滞在日数を考慮すると、資産の所在を理由に居住者と判定することはできない。 以上により、原判決は相当であり、控訴はいずれも棄却された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。