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下級裁

殺人未遂被告事件

判決データ

事件番号
令和1わ519
事件名
殺人未遂被告事件
裁判所
札幌地方裁判所
裁判年月日
2019年11月29日

AI概要

【事案の概要】 被告人は、元交際相手の被害者(当時50歳)と、被告人の長年の親友であるBが男女関係にあることを知り、裏切られたという思いから、被害者を殺害して自分も死のうと決意した。令和元年6月24日午後10時頃、札幌市内の駐車場に駐車中の自動車内において、被害者に対し殺意をもって、刃体の長さ約17センチメートルの包丁で左胸を突き刺した。しかし、加療約1か月間を要する左前胸部刺創及び外傷性左血気胸等の傷害を負わせたにとどまり、殺害の目的を遂げなかったため、殺人未遂罪で起訴された事案である。 犯行後、被告人は約1時間半にわたり包丁が左胸部に深く刺さったままの被害者を自動車に乗せて連れ回したが、被害者の「ごめんね。」という発言等から翻意し、約5.7キロメートル離れた交番まで赴き、備え付けの電話から警察署に電話を掛けて救急車を要請した。 【争点】 弁護人は、被告人が自ら警察官に対して被害者を刺したことを申告した上で救急車を要請した行為は、被害者の死亡という結果の発生を防止するに足りる真摯な行為に当たり、中止未遂(刑法43条ただし書)が成立すると主張した。したがって、中止未遂の成否が争点となった。 【判旨(量刑)】 裁判所は、中止未遂の主張を排斥した。すなわち、被告人は犯行後約1時間半もの間、呼吸が弱まっていく被害者を目にしながら助けることをせず、死を見届けて自分も死ぬ場所を探しながら被害者を連れ回した後に初めて翻意したものであり、翻意までにあまりに時間が経過し、その間に被害者の死亡危険性がさらに高まっていたこと、被害者が一命をとりとめたのは他の要素に助けられた面もあることを踏まえると、少し離れた交番に行って救急車を要請した程度では、死亡結果の発生を防止するに足りる真摯な行為とは評価できないとして、中止未遂の成立を否定した。 量刑については、被害者を道連れにしようとした動機が短絡的であり、心臓を一刺しして即死させようと左胸を強く突き刺した行為は命が奪われる危険性が非常に高く、被害者を長時間連れ回して苦痛や恐怖を与え続けたことは残酷であるとして、相当期間の実刑が相当と判断した。もっとも、検察官求刑の懲役7年は重すぎるとし、被告人が思い直して警察に申告し救急車を要請したこと、前科がなく約27年間左官工として真面目に働いてきたこと、自首が成立すること、謝罪し今後被害者に近づかない旨誓っていること等を考慮し、懲役4年6月に処した(法律上の減軽として刑法43条本文、68条3号を適用、未決勾留日数中80日を算入、包丁1丁を没収)。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。