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下級裁

(事件名なし)

判決データ

事件番号
平成30ワ915
事件名
(事件名なし)
裁判所
京都地方裁判所
裁判年月日
2019年11月29日
裁判官
島崎邦彦松波卓也中村大喜

AI概要

【事案の概要】 本件は、覚せい剤使用の公訴事実で起訴されたものの、違法収集証拠が排除された結果、刑事裁判で無罪となった原告が、捜査にあたった京都府の警察官による違法な捜査により逮捕され、無罪判決を受けるまで約250日間にわたり勾留されたと主張し、被告(地方公共団体)に対し、国家賠償法1条1項に基づき、慰謝料および弁護士費用として合計220万円の支払を求めた事案である。 警察官らは、原告の元夫を被疑者とする覚せい剤取締法違反の捜索差押許可状により原告居住マンションの捜索を開始したが、証拠物が発見されなかったため、原告本人の尿を任意提出させようとした。原告が拒否した後、警察官は捜査報告書を疎明資料として強制採尿令状を取得し、令状到着を告げて任意採尿に応じさせ、陽性反応を得て原告を緊急逮捕した。その後、原告から採取した尿の鑑定書等は違法収集証拠であるとして証拠能力が否定され、無罪判決が確定した。 【争点】 争点は、(1)警察官らによる原告のマンションへの留め置き、弁護士への連絡のための電話の制止、および虚偽の記載をした捜査報告書に基づく強制採尿令状請求を用いた任意採尿・本件逮捕の違法性、(2)原告の損害の発生および金額(特に対人恐怖症との因果関係)、(3)既に交付を受けた刑事補償金200万円による損益相殺の可否およびその範囲である。 【判旨】 裁判所は、以下のとおり判断し、原告の請求を55万円の限度で認容した。 第一に、本件捜索は遅くとも午前10時頃には一通り終了していたにもかかわらず、警察官らがその後も原告をマンションに留め置いた行為は、捜索差押許可状に基づく捜索が終了した後のものであり、合理的根拠を欠き、原告の移動の自由を不当に制約するものとして国賠法上違法である。 第二に、原告が弁護士の氏名や連絡先を確認するため知人に電話することを制止した行為は、令状に基づかない状況で行われたものであり、弁護人選任権という重要な権利を侵害するものとして違法である。 第三に、強制採尿令状の請求については、疎明資料たる捜査報告書のうち、原告が「前刑からは何回か使用した」と供述したとの記載は客観的な裏付けを欠き、また「4日後に来てくれ」との発言についてはその経緯を偽り、原告の嫌疑が強まるように誇張して記載されたものである。十分な合理的根拠のないまま強制採尿令状を請求した警察官の行為は職務上の注意義務に違反し、国賠法上違法である。 第四に、違法な留め置き・弁護人選任権侵害という状況下で、違法に取得した強制採尿令状を提示して行われた任意採尿手続は、令状主義を没却する重大な違法性を帯びるものであり、これに基づく本件逮捕も違法である。 損害については、違法逮捕がなくても適法な捜査手続により相当期間の身体拘束を受けた可能性を否定できないこと等を考慮し、慰謝料を100万円と認定した。また、対人恐怖症については原告自身の覚せい剤使用が原因である可能性を否定できず、本件逮捕との因果関係は認められないとした。刑事補償金200万円のうち150万円は休業補償、50万円は慰謝料の趣旨と解し、慰謝料100万円から刑事補償金中の慰謝料相当額50万円を控除した50万円に弁護士費用5万円を加えた55万円を損害として認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。