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下級裁

殺人被告事件

判決データ

事件番号
令和1わ720
事件名
殺人被告事件
裁判所
神戸地方裁判所
裁判年月日
2019年12月11日
裁判官
川上宏市原志都宮村開人

AI概要

【事案の概要】 本件は、被告人が、フィリピンに居住する妻である被害者(当時71歳)の殺害を計画し、フィリピン在住の不倫相手Cに殺し屋を探すよう依頼して、Cおよびその知人Dと共謀の上、平成▲年▲月▲日、セブ市内の交差点付近路上に停車中の自動車の運転席にいた被害者に対し、拳銃で弾丸数発を発射して命中させ、心臓右心室銃創により死亡させて殺害したという殺人事件である。 被告人は、かつてフィリピンにA社を設立・経営していたが、平成26年4月頃、同社の株式を約2000万円で妻である被害者に譲渡し、日本国内で生活するようになった。ところが、株式譲渡代金のうち約1000万円が未払のままであった一方、被告人は長年の不倫相手であるCおよびその子らの生活費として多額の送金を続けていたため、家賃を滞納して住居から立ち退きを余儀なくされるほど経済的に困窮するに至った。被告人は、自身の困窮は株式代金を支払わない被害者のせいであるとして被害者に恨みを募らせるとともに、被害者を殺害すればA社の経営権を取り戻して自身の生活資金やCへの送金資金を得られると考え、本件犯行に及んだ。被告人自身は実行行為には関与していないが、Cに報酬の支払を約束して殺し屋を探すよう依頼し、被害者を確実に殺害するよう指示していた。検察官は懲役20年を求刑した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、被告人を懲役17年に処し、未決勾留日数中100日を刑に算入した。 量刑の理由として、まず動機の点について、被告人が生活に困窮した原因はむしろ不倫相手への多額の送金にあり、株式代金の一部未払を考慮しても被害者に落ち度があったとは到底認められず、身勝手で酌むべき点はないと評価した。被告人は、被害者がA社の資金を横領していたことが動機の中心であると供述したが、横領を裏付ける客観的証拠はなく、既に株式を譲渡していた経緯からみても量刑を左右する事情ではないとされた。 犯行態様についても、相応の報酬を約束して殺し屋を依頼し、確実な殺害を指示した点から強固な殺意が認められ、銃による殺害という態様は、日本とフィリピンの銃に関する意識の差を踏まえても悪質であると判断された。さらに被告人は、実行行為には及んでいないものの、犯行を計画し、経済的に依存しているCらに依頼して殺害を遂げさせた主導的立場にあり、その責任は重いとされた。被害者のかけがえのない命が失われた結果も重大で、遺族の処罰感情が厳しいのも当然とされた。 以上から、本件は凶器として銃器が使用された共犯者のいる被害者1名の殺人事案の中でも重い部類に属すると位置づけられた。他方で、当初から犯行を認めていること、前科がないこと、すでに高齢といえる年齢に達していることなどの事情も考慮され、主文のとおりの量刑が相当と判断された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。