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下級裁

(事件名なし)

判決データ

事件番号
令和1ネ373
事件名
(事件名なし)
裁判所
福岡高等裁判所
裁判年月日
2019年12月23日
裁判官
矢尾渉佐藤拓海村上典子
原審裁判所
福岡地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、北九州市の非常勤職員(戸畑区役所の子ども・家庭相談コーナー相談員)として勤務していた亡Aが、在職中に上司のパワーハラスメントによってうつ病を発症し、退職後約2年2か月後に自殺したとして、亡Aの両親である原告らが、被告北九州市に対し国家賠償法1条1項に基づき、それぞれ80万円の慰謝料等の支払を求めた事案の控訴審である。 亡Aは平成24年4月から戸畑区役所で勤務し、平成25年1月頃うつ病を発症、同年3月末に退職した後、教育委員会の相談センターで嘱託職員として勤務しながら治療を続けていたが、平成27年に自殺した。原告らは、本件災害は上司D係長のパワハラが原因であり公務災害に当たるとして、「北九州市議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例」(本件条例)に基づき公務災害の認定等を求めたが、市長が応答しなかった。 原告らは、①本件条例が被災職員等に公務災害の認定・確認を求める権利を認めていないこと自体が地方公務員災害補償法(地公災法)69条3項に違反すること、②市長が本件条例の解釈運用を誤って認定・確認をしなかったこと、③本件条例施行規則2条に基づく報告を職員にさせなかったこと、④控訴審で追加された予備的請求として、あらかじめ公務災害認定を経なくても補償請求や不服申立てができる旨を教示する義務を怠ったこと等を主張した。原審は請求を棄却し、原告らが控訴した。 【争点】 主たる争点は、(1)本件条例16条が地公災法25条2項の適用を除外していることが同法69条3項等に違反し違法となるか、(2)被災職員等に公務災害認定を求める請求権・申出権が解釈上認められるか、(3)市長に本件条例施行規則2条に基づく報告をさせる義務があったか、(4)本件条例に基づく補償請求手続や不服申立手続について教示義務違反があったか、であった。 【判旨】 福岡高裁は控訴をいずれも棄却し、控訴審での追加請求も棄却した。 地公災法69条3項が求める均衡は補償の内容(支給される手当の種類・要件・金額等)の均衡であって、認定手続の均衡まで意味しない。常勤職員の公務災害補償は基金という使用者とは別の実施機関が行うため請求主義が採られているのに対し、本件条例では任命権者である市長自身が実施機関となるため、被災職員等の請求を待たずに職権で補償を実施する職権主義が採られており、被災職員等は公務災害の発生によって直ちに具体的補償請求権を取得する。したがって抽象的補償請求権を経由する必要がない制度であるから、本件条例16条が地公災法25条2項を適用除外としても違法ではない。 また、実施機関が補償請求に応じない場合でも、被災職員等は本件条例18条に基づき審査会への審査申立てが可能であり、そこで公務災害該当性の判断が示される以上、重ねて実施機関に認定自体を求める請求権を認める法的利益はない。本件条例施行規則2条の報告は内部手続の開始に関するもので被災職員等の法的地位に直接影響せず、報告をさせなかったことが直ちに違法となるものでもない。さらに、具体的補償請求や審査申立てには期間制限がなく、原告らは弁護士の助言を受けられる状況にあったことから、教示義務違反も認められない。原告らは現に遺族補償等を求める給付訴訟を別途提起しており、回答書の内容によって損害を被ったともいえない。以上より、被告職員の対応に国賠法1条1項の違法はないとして、控訴及び追加請求をいずれも棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。