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知財

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和1ネ10048
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2019年12月26日
裁判官
大鷹一郎國分隆文筈井卓矢
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、プロの写真家である1審原告(X)が、2羽のペンギンが並んで歩く様子を撮影した写真(本件写真)をオンラインで公開していたところ、1審被告(Y)が、この画像データをウェブサイトからダウンロードし、オンライン・カラオケサービス「Smule」の自己のアカウントのプロフィール画像として利用したことが発端となった事案である。 具体的には、1審被告は、平成28年1月7日頃、原告画像のうち右側のペンギン部分のみを切り出すトリミング処理をし、さらに原告の氏名表示を削除した上で、これを自身のプロフィール画像としてアップロードした(行為1)。その後、同年2月18日頃にも、今度は左側のペンギン部分について同様の加工を施した画像をアップロードした(行為2)。これらの画像データは、米国のSmule社のサーバに保存され、URLを知る者であればアクセス可能な状態に置かれた。 1審原告は、これらの行為が著作権(複製権・公衆送信権)及び著作者人格権(氏名表示権・同一性保持権)を侵害するものであるとして、約147万円の損害賠償を求めた。原審(東京地裁)は約71万円の限度で請求を認容したため、双方が控訴した。 【争点】 主な争点は、①トリミングされた1羽分のペンギン画像にも独立した著作物性が認められ、著作権侵害が成立するか、②行為1と行為2を独立した2回の不法行為と評価すべきか一連の行為として評価すべきか、③米国サーバに画像が存置されている状態でインラインリンク切断後も公衆送信権侵害が継続しているか、④損害額(特に利用料相当額の算定方法、発信者情報開示費用・仮処分申立費用・慰謝料の範囲)、の4点である。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、本件写真の一部である右側のペンギン部分及び左側のペンギン部分それぞれについても、構図・陰影・画角・焦点位置等に原告の個性が表現されており、独立した著作物性が認められると判断した。そして、1審被告が行った各トリミング・氏名削除・アップロード行為は、いずれも複製権・公衆送信権・氏名表示権・同一性保持権を侵害するものと認めた。 また、Smule社によるインラインリンク切断後であっても、URLを直接入力すれば画像を閲覧できる状態が継続していたことから、公衆送信権の侵害状態は継続していたと判断した。 損害額については、行為1と行為2は独立した行為ではあるが、1個の著作物(本件写真)を1回利用したものと全体として評価できるとし、利用料相当損害額を合計16万2000円と認定した。さらに、発信者情報開示等関係費用として25万8000円、著作者人格権侵害による慰謝料として10万円(氏名表示権侵害分4万円、同一性保持権侵害分6万円)、弁護士費用相当額6万円を認め、合計58万2226円の支払を命じた。 なお、仮処分申立てに要した英訳費用は、民事訴訟費用等に関する法律上、本来は債務者であるSmule社が負担すべきものであるとして、1審被告の不法行為との相当因果関係を否定した点が実務上注目される。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。