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行政

運転免許取消処分取消等請求事件

判決データ

事件番号
平成29行ウ11
事件名
運転免許取消処分取消等請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2018年11月8日
裁判官
松永栄治徳地淳横井真由美

AI概要

【事案の概要】 本件は、平成26年8月11日に交通事故を起こした原告が、大阪府公安委員会から運転免許取消処分と欠格期間6年の指定処分を受けたことに対し、その取消しを求めた行政訴訟である。 原告は、午前7時45分頃、スクールゾーンとして車両通行止め規制がされていた小学校通学路(本件道路、規制時間は平日午前7時30分から午前9時まで等)を普通乗用自動車で時速約20kmで進行し、西端の交差点に進入した際、右方から進入してきた原動機付自転車と衝突させ、運転者に加療約6週間を要する右肩甲骨烏口突起骨折等の傷害を負わせた。原告は、通行禁止道路を進行し重大な交通の危険を生じさせる速度で運転したとして、自動車運転死傷処罰法2条6号の危険運転致傷罪で起訴され、懲役1年、執行猶予3年の有罪判決が確定していた。 この刑事判決を受け、公安委員会は道路交通法施行令別表により基礎点数51点を付加し、同施行令38条7項1号ホに基づき欠格期間6年の処分を行った。原告は、同規定の合憲性・委任の範囲、通行禁止規制の有効性、因果関係を争うとともに、個別事情を考慮すれば欠格期間6年は重きに失すると主張した。 【争点】 (1)自動車運転死傷処罰法2条6号および同施行令2条の合憲性・委任の範囲、(2)本件道路への通行禁止規制の有効性、(3)時速20km前後が「重大な交通の危険を生じさせる速度」に該当するか、(4)通行禁止道路進行と事故との因果関係、(5)道路交通法施行令38条7項1号ホの委任の範囲、(6)取消処分の裁量権逸脱・濫用の有無、(7)本件処分基準所定の「運転者としての危険性がより低いと評価すべき特段の事情」の存否である。 【判旨】 裁判所は、危険運転致傷罪の成立自体は刑事判決を踏襲して認め、時間帯規制の通行禁止道路も同法2条6号の通行禁止道路に含まれるとし、時速20km前後であっても通行禁止道路では歩行者等が自動車の進行を想定していないため「重大な交通の危険を生じさせる速度」に該当すると判断した。通行禁止道路から出た直後の交差点内での衝突も、危険運転行為の危険性が現実化したものとして因果関係を認めた。 取消処分自体については、道路交通法103条2項は該当行為を行った運転者に対する取消しを当然に予定しており、裁量権逸脱が認められるのは極めて例外的な場合に限られるとして適法と判断した。 他方、欠格期間6年の指定処分については、本件処分基準所定の「運転者としての危険性がより低いと評価すべき特段の事情」の存否を個別に検討し、①本件事故当日は小学校の夏休み期間中で登校日でもなく、実際に児童はいなかったこと、②速度が制限速度とほぼ同じで自転車と同程度であり、危険運転致傷罪の要件の下限に近いこと、③被害者も通行禁止を認識しておらず、事故の直接かつ最大の原因は双方の交差点内安全確認不足にあったこと、④刑事事件の量刑が執行猶予付き懲役1年と同種事件中では相当軽いものであったことを指摘し、原告の行為は危険運転致傷罪の中でも実質的危険性・悪質性の程度がかなり低いと評価した。 以上から、欠格期間を軽減せず漫然と6年と指定した部分のうち、5年を超えて指定した部分は裁量権の範囲を逸脱・濫用したものとして違法であるとして、その限度で取り消し、その余の請求を棄却した。点数制度による画一的運用の弊害を緩和する処分基準の合理性と、その適切な運用義務を公安委員会に求めた意義ある判断である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。