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下級裁

地方公務員法違反,贈賄

判決データ

事件番号
平成30わ2864
事件名
地方公務員法違反,贈賄
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2018年11月16日
裁判官
渡部市郎辻󠄀井由雅渡邉真実

AI概要

【事案の概要】 被告人は、元大阪府警察官で、退職後は行政書士事務所に勤務していた者である。被告人は、警察官時代に可愛がっていた現職の大阪府警察官2名に対し、風俗関係の条例違反事件の捜査情報を教えるよう繰り返し依頼し、その見返りとして高額な遊興飲食の接待を行ったとして、地方公務員法違反の教唆(秘密漏示のそそのかし)および贈賄の罪に問われた事案である。 具体的には、被告人は平成29年9月から平成30年1月にかけて、警察官Bに対し、大阪府特殊風俗あっせん事業の規制に関する条例違反事件の捜査状況について教示するよう3回にわたり依頼し、また、警察官Kに対しても、同様の条例違反事件の捜査状況や逮捕予定者について教示するよう2回依頼した。さらに、これらの秘密漏示に対する謝礼および今後の協力の趣旨で、2名の警察官に対し、それぞれ1回あたり約5万円から10万円相当の高級飲食店等での遊興飲食の接待を、合計3回にわたり供与した。 被告人がこのような行為に及んだ動機は、勤務先である行政書士事務所での自身の評価を高めることや、事務所の顧客の利益を図ることによって金銭的利益を得る点にあった。被告人は、元警察官という経歴を自らの強みとして事務所で勤務しており、現職警察官との人脈を不正に利用したものである。 【判旨(量刑)】 大阪地方裁判所は、被告人を懲役2年に処し、その刑の執行を4年間猶予する判決を言い渡した(求刑は懲役2年)。 地方公務員法34条1項は、地方公務員に職務上知り得た秘密を漏らしてはならない義務を課しており、同法60条2号・62条はその違反およびそそのかし行為を処罰対象としている。また、公務員に対する賄賂の供与は刑法198条の贈賄罪にあたる。判決は、判示第3の各犯行について、被供与者ごとに包括一罪として評価したうえで、秘密漏示のそそのかしと贈賄は社会的に1個の行為であるとして観念的競合(刑法54条1項前段)として処理し、併合罪加重を行ったうえで刑を定めている。 量刑の理由において、裁判所は、本件が元警察官という立場やそれまでに築いた人間関係を悪用した悪質な犯行であると評価した。すなわち、被告人は、自身を慕っていた現職警察官2名に働きかけて秘密情報を入手し、それを勤務先事務所や顧客に伝えて金銭的利益を得ていたものであり、警察内部情報の機密性を著しく損なう行為であった。捜査情報の漏示は、捜査対象者の逃亡や証拠隠滅を招き、刑事司法制度への信頼を大きく損なうものであって、元警察官という経歴を有する者がこれを主導した点で非難の程度は強い。 他方、裁判所は、被告人に前科がないことなどを考慮し、直ちに実刑を科すことまでは相当ではないと判断し、執行猶予を付すのが相当であると結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。