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知財

商標権侵害行為差止請求控訴事件

判決データ

事件番号
平成30ネ10045
事件名
商標権侵害行為差止請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2018年11月28日
裁判官
大鷹一郎古河謙一関根澄子
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、「白砂青松」の標準文字からなる登録商標(第33類「日本酒、焼酎、果実酒」等を指定商品とする本件商標権)を有する被控訴人(商標権者)が、控訴人森島酒造株式会社に対し、控訴人が製造販売する日本酒(1.8リットル瓶及び720ミリリットル瓶)のラベル及び包装用木箱に「大観 白砂青松」等の文字と横山大観作と主張される日本画風の絵柄を組み合わせた各標章(控訴人標章1〜4)を付して販売する行為が本件商標権を侵害するとして、商標法36条1項・2項に基づき、控訴人各標章を付した酒類の販売等の差止め、宣伝用ポスター・チラシ・パンフレット・包装の廃棄、及びウェブサイトからの標章削除を求めた事案である。控訴人は、昭和期から茨城県北部で清酒「大観」を製造販売してきた酒造会社であり、平成11年10月から被告商品の販売を開始していた。原審の東京地裁は被控訴人の請求を全部認容し、控訴人がこれを不服として控訴したところ、当審で被控訴人が差止め対象標章を「被告標章」から「控訴人各標章」へと訴えの交換的変更を行った。 【争点】 主たる争点は、(1)原告商標と控訴人各標章の類否、(2)控訴人の先使用権の有無、(3)被控訴人の権利行使が権利濫用に当たるか否か、の3点である。特に類否判断では、控訴人各標章が「大観」の文字、「白砂青松」の文字、横山大観作と主張される絵画風の図形部分からなる結合商標であるところ、そこから「白砂青松」の文字部分のみを要部として抽出し原告商標と対比することの可否が中心的に争われた。 【判旨】 知財高裁は控訴を棄却し、被控訴人の当審請求を全部認容した。結合商標の類否判断については、最高裁判例の枠組みに則り、各構成部分を分離観察することが取引上不自然と思われるほど不可分的に結合しているとはいえない場合、又は商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える部分がある場合には、その部分を要部として抽出し対比することが許されると述べた。本件では、控訴人標章1・2について、図形部分と文字部分とが明瞭に区別でき、「大観」と「白砂青松」も字体・大きさ・配置が異なって区別可能であること、横山大観の絵画が日本酒の需要者に広く認識されている証拠はないことから、「白砂青松」の文字部分を要部として抽出できると判断した。標章3・4についても、「白砂青松」の文字部分が中央の目立つ位置に大きく表示され、出所識別標識として強く支配的な印象を与えると認定した。そして、要部である「白砂青松」部分は原告商標と称呼・観念が同一、外観も類似するから、日本酒に使用された場合に出所の誤認混同を生じるおそれがあり、控訴人各標章は全体として原告商標に類似すると結論づけた。先使用権及び権利濫用の抗弁もいずれも排斥され、控訴人各標章を付した被告商品の販売行為等が本件商標権を侵害することが改めて確認された。本判決は、著名画家名や作品名を想起させる表示が他の識別力ある文字と結合している場合でも、分離観察が可能であれば個別の文字部分を要部として類否判断できることを示した実務上重要な判断である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。