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知財

(事件名なし)

判決データ

事件番号
平成27ワ16423
事件名
(事件名なし)
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2018年11月29日
裁判官
柴田義明佐藤雅浩大下良仁

AI概要

【事案の概要】 原告は,字幕制作ソフトウェア「SSTG1」(原告ソフトウェア)を開発・販売するコンピュータソフトウェア会社である。被告Aは平成13年から平成22年まで原告においてシステムエンジニアとして稼働し,退職時にはシステム部の部長であった。被告Bは,原告の外部技術者として原告ソフトウェアの開発に携わった者である。両名とも原告退職ないし離任後,被告会社フェイスにおいて字幕制作ソフトウェア「Babel」(被告ソフトウェア)の開発・制作に従事した。被告フェイスは平成25年2月頃から被告ソフトウェアの販売を開始した。 原告は,被告ソフトウェアが原告のソースコード(本件ソースコード)やファイル「Template.mdb」を不正に取得・使用して制作されたと主張し,不正競争防止法3条1項及び2項に基づく被告ソフトウェアの製造販売の差止め及び記憶媒体の廃棄,同法4条に基づく損害賠償金3000万円の支払(一部請求)等を求めた。なお原告は先行訴訟として著作権侵害を理由に同種の請求をしていたが,平成28年に控訴審で請求棄却判決が確定しており,本訴は営業秘密侵害を理由とする二度目の訴訟となる。原告は,被告ソフトウェアに原告と共通のバグが存在すること,変数名・コメント・誤植の一致,通常あり得ない短期間・低コストでの開発,低廉な価格設定,古い開発環境(VisualStudio2005)の採用などを挙げて,本件ソースコード全体の流用を推認すべきと主張した。裁判所が選任した鑑定人による鑑定では,本件ソースコードのうち類似箇所1ないし5のみが被告ソフトウェアと共通ないし類似すると指摘された。 【争点】 ①本件ソースコード及びTemplate.mdbについて被告らによる使用等の事実の有無,②被告らによる使用等が不競法2条1項4号,5号,7号及び8号の不正競争のいずれかに該当するか(営業秘密性を含む),③損害の発生の有無及びその額,が主要な争点となった。 【判旨】 裁判所は,鑑定結果を重視し,本件ソースコード全体及びTemplate.mdbのセマンティクスについて被告らによる使用等は認められないとした。Template.mdbについては,市販のMicrosoftAccessで解析可能であり,独自に互換性を持つソフトウェアを開発することは可能であるとして,原告の主張を退けた。 他方,類似箇所1ないし3(変数名・型名・注釈等の宣言部分)について,原告ソフトウェアの開発に携わっていたBが被告ソフトウェア開発時に使用し,被告フェイスに開示したと認定した。当該部分は本件ソースコードの一部を構成し,公然と知られていたとはいえず,営業秘密性が認められる。Bの行為は不競法2条1項7号の不正競争(図利加害目的による営業秘密の開示)に,被告フェイスの行為は同項8号の不正競争(重過失による営業秘密の取得・使用)にそれぞれ該当するとした。被告Aについては,本件ソースコードを被告フェイスに開示した事実を認めるに足りる証拠がないとして,不正競争行為の成立を否定した。 損害額については,不競法5条1項に基づき業務用・教育用の各販売数量・利益額から合計約3778万円の損害が推定されるが,類似箇所1ないし3は変数定義等の部分にとどまり,利用者に関係する機能の制御に直接関わる部分ではないこと等を考慮し,推定は95パーセントの限度で覆滅するとした。最終的に損害額は188万9168円に弁護士費用10万円を加えた198万9168円と認定し,被告フェイス及びBに対して類似箇所1ないし3を使用した被告ソフトウェアの製造販売の差止め,関連ソースコードの使用禁止及び廃棄並びに連帯して198万9168円の支払を命じた。本判決は,ソースコードの一部であっても営業秘密性を肯定する一方,利用者向け機能への寄与度を推定覆滅事由として大幅に考慮した点に実務的意義がある。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。